阪神・伊藤隼 球界、チーム、ファンへ謝罪…コロナ禍終息へ第一歩

 阪神は5日、新型コロナウイルスのPCR検査で陽性判定を受けて入院していた阪神・伊藤隼太外野手(30)が、同日に退院したことを発表した。藤浪晋太郎投手(25)、長坂拳弥捕手(25)は現在も入院中だという。今後は病院の指示で、再発の可能性も考慮し、当面の間は自宅待機となる見通しだ。

 阪神を襲った未曽有の事態に、光が差し込んだ。新型コロナウイルスに感染して入院していた3選手のうち、ようやく伊藤隼が1人目の退院者となった。

 球団を通して発表したコメントでは「この度は、応援していただいているファンの皆さまをはじめ、野球界に携わる多くの方々にご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。今後、プロ野球選手として、これまで以上に真摯(しんし)に野球に取り組んでまいります」。球界、チーム、ファンなど関係各所へ謝罪した。

 伊藤隼は藤浪、長坂とともに、感染経路として疑われている3月14日に知人宅で行われた食事会に出席。藤浪が嗅覚異常を訴えた後、球団からのヒアリングで味覚異常を訴えた。26日に受けたPCR検査で陽性判定となり、翌日から大阪府内の病院に入院していた。

 新型コロナウイルス感染者が退院するには、症状が改善後、一定時間を空けた2度のPCR検査で、ともに陰性の結果が出ることが条件となっている。伊藤隼は4日の夜に2度目のPCR検査を受け、2回連続の陰性となって退院が決まった。

 今後は病院の指示で自宅待機となる。松尾広報部次長は「全く再発しないリスクがないことはない。入院していた病院で再度受診するように指示を受けていますので」と説明。球団指示で自宅待機の選手は自宅周辺で体を動かすことを許可されているが、伊藤隼は病院から許可が出るまで禁止されるという。

 それでも状況は好転しつつある。藤浪、長坂は退院へ向けたPCR検査を受けられるまでに回復。近日中の退院も見えてきた。また、この日も球団内で新たに体調不良を訴える人はいなかった。

 鳴尾浜の選手寮「虎風荘」も感染拡大阻止へ厳戒態勢を敷き、1日に発熱した小幡はPCR検査で陰性とされたが、現在も隔離措置を取っている。

 チームは藤浪がPCR検査で陽性となった3月26日から活動を停止。同日から2週間後となる9日の活動再開を模索中だが、予断は許さない状況だ。

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