矢野監督ついに決断 大山外してG倒や!CSへ“調子優先”意地見せろ!

 矢野監督(左)から打撃指導を受ける大山
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 「阪神(雨天中止)中日」(29日、甲子園球場)

 グラウンドコンディション不良のため中止となった29日の中日戦。中止前に発表された阪神の先発メンバーに、その名前はなかった。矢野燿大監督(50)が今季初めて大山悠輔内野手(24)をスタメンから外す決断を下した。きょう30日から甲子園で行われる巨人戦でも大山はベンチスタートが有力。“調子優先”の新オーダーで意地を見せつけ、CS進出への望みをつなぐ。

 試合開始予定時間の約30分前。通路に張り出されたスターティングメンバー表に周囲がざわついた。そこに『大山悠輔』の名前がない。今季チームで唯一、開幕から先発出場を果たしてきた矢野阪神の象徴的な存在とも言える男がついにスタメンから外れ、代わりに北條が「6番・三塁」で記されていた。

 「悠輔が悪いっていうよりもジョー(北條)の打撃練習もずっといいし、ちょっと出た中での状態もいい。聖也(木浪)もそれ以上に良かったから、そうなったときに、どこでとなればサードくらいだった」

 矢野監督は明確に調子を優先した結果での決断だったことを説明した。一方で今季12球団で唯一変わらなかった4番の大山を6番に降格させたのが今月10日の106試合目だった。「ちょっと前くらいから頭にはあった。それがきょうになったということ」と明かしたものの、重い決断だったことは間違いない。

 この日の試合前練習時も、大山に身ぶり手ぶりを交えて打撃指導をする矢野監督の姿があった。「俺も中心になる選手を育てたいっていうのは、もちろん監督としての立場としてある」と素直な心情を吐露した指揮官。「スタメンを外れることの悔しさだったり、いろんな思いはあると思う。これをプラスにするのもマイナスにするのも悠輔自身」と、この経験を糧にしてほしいという思いを言葉に込める。

 きょう30日からは甲子園で行われる伝統の一戦。大山は引き続きスタメンから外れる予定だ。「他のチームに勝っても1勝やし、巨人に勝っても1勝。ただ、タイガースファンはね、巨人に対する思いっていうのは強いし、俺らも思いは強い。いつもやり返したいと思っている」と力を込めた。

 残り23試合。Aクラスを懸けた戦いは続く。「この3連戦、もちろん3つとも勝つつもりで戦っていく。それがCSとか、いろんなことにつながるんで。1戦必勝しかないと思って頑張ります」。“秘蔵っ子”を外してまで調子を最優先して組む新打線。なりふり構わず巨人に勝ちにいく。

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