矢野監督「めちゃめちゃ悔しい」拙攻拙守16残塁…ミスミス4連勝逃した

 8回、空振り三振に倒れた大山(左端)を険しい表情で見つめる矢野監督(右端)
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 「阪神3-4巨人」(8日、甲子園球場)

 モヤモヤした負け方で、阪神の連勝が3で止まった。巨人のエース菅野から3点を奪ったが、拙攻の連続で今季ワーストの16残塁。毎回のように塁上をにぎわせるも得点に結びつかず、大技小技を駆使した巨人に競り負け、勝率5割に逆戻り。前半戦最後の伝統の一戦で初戦を落とした矢野燿大監督(50)は悔しさを隠さず、残り2試合でのリベンジを誓った。

 何とも言えないモヤモヤが残った。広島に3タテを食らわせ、勢いに乗って迎えた首位・巨人との一戦。菅野を打てなかったわけではない。そして、西が大きく崩れたわけでもない。

 菅野に対して11安打を放ち、七回途中でマウンドから引きずり降ろした。前回の5月15日に続き、巨人の絶対的エースに29度目の対戦(1度はリリーフでの対戦)で初となる2試合連続2桁安打。一方、六回で降板した西の被安打は6だ。最終的な安打数も3本上回った。それでもスコアは相手が上回った。

 4番のバット、そして拙攻が最たる敗因だ。四、六、八回と大山はいずれも走者を背負った状況で3連続空振り三振に倒れた。そして、1点を追う九回。先頭の高山が四球を選んだ場面で、代打の俊介が捕飛で送りバントを失敗。同点、そしてサヨナラのムードは一気にしぼんだ。六回を除くすべての回でスコアリングポジションに走者を運びながら得点は3。今季ワーストとなる16残塁という数字が、敗戦理由を物語る。

 「たくさんヒットは打ったし、攻めていった中の結果やから。あと1本?それも言い出したら絶対、そういうこともあると思うし」。矢野監督はこの日も攻撃陣を責めることはしなかった。そして、けん制悪送球が絡み、5月15日以来の失点が決勝点となってしまったジョンソンもかばう。「いい経験というか。今までだいぶ助けてもらってるんでね。1年間戦っていけばこういうこともあって、またそれをカバーしていけるようにやっていくしかないと思う」

 勝率は5割に戻り、首位・巨人との差も再び7・5と広がった。「負けて、めちゃめちゃ悔しい。ウチとしては絶対取りたいアタマの試合やったから」。この時ばかりは顔をゆがめた指揮官だが、それでも下を向かないのが矢野阪神だ。「悔しいけど、何とかリベンジを決めて終われるように頑張っていきます」。球宴まであと2試合。連勝で差を詰めて、貧打解消のために獲得した新外国人ソラーテも来日する後半戦につなげたい。

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