岩貞 目標160イニングへ“ツバメ斬り”で弾み 1年間フル回転でコツコツ投

 投内連係で、打球のボールにグラブを差し出す岩貞=京セラドーム
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 阪神は26日、京セラドームで全体練習を行い、岩貞祐太投手(27)が今季目標に160イニングを掲げた。30日のヤクルト戦(京セラドーム)先発が濃厚な左腕はこの日、出身地・熊本の野球振興を目的とした社会貢献活動として、今季は熊本の少年野球チームなどに公式戦1勝につき10万円または10万円相当の野球道具を寄贈することを発表。自己最多イニング、そして白星量産のためにも“ツバメ斬り”で弾みをつける。

 故郷の“後輩たち”の存在が活力になる。昨年までは熊本地震の復興支援を目的としてきたが、復興が進んでいる現状を踏まえ、岩貞は今年を一区切りとし、地元の少年たちへ視線を向けた。「野球少年たちの力になりたいという思いが前からあった」。公式戦1勝で10万円または10万円相当の野球道具を熊本の少年野球チームなどに贈ることを決めた。

 矢野監督も常々口にする「ファンを喜ばせる」というモットーを、今季もマウンド上で体現していく。自身の成績が寄贈額に直結することには責任感が伴う。「一つのモチベーションになる。今年もたくさん寄付できるように」。シーズンオフには自ら出向き、寄贈する予定。胸を張って帰るためにも一つでも多く勝ちたい。

 オープン戦から好投を続け、指揮官の期待も高い。先発である以上、勝ち星に目がいくのは当然で、勝つことで寄贈額も増える。だが「勝ち星に執着すると一喜一憂が大きくなってしまう。シーズン中の目標をイニングにすることで、週に1回のモチベーションも調整しやすい」と語り、「160イニングというのを自分の中で設けている」と目標を設定。イニング数を投げることで白星も付いてくると考えている。

 岩貞の“開幕戦”は30日のヤクルト戦になる見込み。昨季はヤクルト戦で1勝3敗、防御率は5・57で球団別ではワーストだ。それでも「1試合の失点が多かったのでそうなっていますけど、他の球団と一緒。今年の方が昨年より自信がある」と力を込めた。

 この日はキャッチボールや投内連係などで汗を流した左腕。昨年は開幕ローテに名を連ねられなかったが、今季は違う。「やるべきことを整理してマウンドに立つことが、勝ちにつながる手段。目標達成するためにコツコツとやっていきたい」。目の前のイニングを積み重ねた先に、少年たちの笑顔が待っている。

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