金本虎、痛恨ドロー 貧打にバントミスで0行進…3位巨人と2・5差まま

 「阪神0-0巨人」(24日、甲子園球場)

 痛恨のドローだった。息詰まる投手戦の末、0-0で延長十二回引き分け。阪神の金本知憲監督(50)は巨人の投手陣に「付け入る隙もなかった」と脱帽しながらも、バントミスなどで自らチャンスを手放した攻撃陣に嘆き節だ。敗れはしなかったが、3位・巨人との差を詰めることができなかったのは痛い。残り14試合。逆転CSのためには、一つも落とせない。

 巨人との差を縮められなかった。残り試合数を考えると、CS進出へ是が非でも勝ちたかった一戦。スコアボードには延長十二回まできれいにゼロが並んだ。痛恨のドローに金本監督は「付け入る隙もなかった」と脱帽するしかなかった。

 前回登板でメルセデスの前に二塁すら踏めずに完封負けを喫した。そしてこの日も…八回まで二塁すら踏ませてもらえず、熱投の岩貞に白星をつけてあげられなかった。「打てなかったというよりは、相手ピッチャーがよかった。メルセデスから畠、山口俊とみんな絶好調で」と指揮官。ただ勝利に必要な1点を奪う好機が確実に存在したのも事実だ。

 八回1死一塁から8番・梅野には送りバントではなく、強攻策を命じた。次打者は投手の打順だったが、ベンチには鳥谷、伊藤隼ら代打陣が控えていた。結果は最悪の三ゴロ併殺打。さらにそれ以上につらい現実が待っていたのは九回だ。

 先頭の陽川が左前打を放ち、サヨナラの起点を作った。だが糸原の送りバントが投飛となり、続く森越にも犠打を指示したが痛恨のスリーバント失敗。すべてが裏目に出てしまった金本監督も「まあ…な。あそこはちょっと、二つ連続のミスは痛かったわね」と嘆くしかない。

 采配は成功と失敗が表裏一体。選手にとっても“野球にミスはつきもの”という格言があるように、すべてを責められるわけではないが森越は「決めないといけない役割ですし、決めないといけない立場ですから。そういうところで使ってもらっていますし」と責任を背負った。無言を貫いた糸原も、その思いは感じているはずだ。

 残り14試合で3位巨人とのゲーム差は2・5。宿敵が残り6試合を勝率5割で戦い抜くと仮定すれば、CS進出には最低でも10勝4敗のハイペースで白星を積み上げなければならない。

 七回にはナバーロの守備のプレーが一直から一ゴロ野選に判定が覆り、金本監督は猛抗議した。「あれはちょっとな…。俺はノーバウンドに見えていた」。リクエスト要求も認められず、それでも制限時間ギリギリまで訴え、執念をにじませた。ミスをした選手も悔しさを背負い、これからどういう野球を見せるか-。それは今季に限らず、これからの野球人生にもつながっていく。

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