メッセ、また日米通算100勝ならず 4度目の正直「試合は作った」けど

 「広島5-4阪神」(4日、マツダスタジアム)

 あと1つの白星が遠い。長いイニングを投げ、ゲームメークするがつかめない。7回4安打3失点。粘投が報われない結果にも試合後、阪神のランディ・メッセンジャー投手(37)は淡々と投球を振り返った。「試合は作ったと思います」。日米通算100勝目はまたもお預けとなった。

 立ち上がりから全力で鯉打線に立ち向かった。初回、先頭の野間を空振り三振に仕留めると、菊池、丸は外野への飛球に打ち取って三者凡退。二回も3人で斬るなど圧巻の投球を見せつけた。

 だが1点リードの三回に突然乱れた。安打と犠打で1死二塁とすると、ジョンソンを四球で歩かせて一、二塁とピンチ拡大。迎えた野間に高めに浮いた直球を捉えられて同点とされる左前適時打を許した。勢いは止められず、続く菊池にも中前へ適時打を食らった。

 そして痛恨だったのは、味方が1点を勝ち越した直後の四回の投球だ。1死走者なしで対峙(たいじ)したのは西川。カウント1-1から真ん中付近へ甘く入った真っすぐを強振された。打球は左中間スタンドへ到達する同点ソロ。試合を振り出しに戻された。

 それでも勝ちたいという一心で腕を振り続けて、五回以降は得点を与えず。7回を投げ抜き、先発としての役割は果たした。1点のリードを守って降板。残り2イニングを救援陣に託した。だが、八回から登板した藤川が1点を失い同点に。4試合ぶりの勝利とはならなかった。

 節目の勝利に王手をかけてから4度の登板で黒星は1度。勝利投手の権利を得て降板したこともあったが、まだ達成できていない。「ついてないと思いますけど、それも野球の難しいところ。これからも自分の仕事を続けていくだけ」と必死に前を向いた。満足できる投球でチームに勝利を運び、節目の記録を飾りたい。

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