中谷 決勝打&ダメ押し打 若虎炎のアピール 33打席ぶり適時打…定位置奪い返す

 「ヤクルト4-10阪神」(29日、神宮球場)

 阪神・中谷将大外野手は一塁ベース上からベンチに目を向けた。視線の先に福留が、ロサリオが、北條が飛び出して祝福する姿が映る。4-4の同点で迎えた八回。若き大砲がバットで魅せた。欲しかった1点、止めたかった連敗。決勝打にダメ押し打と、2安打2打点の大活躍だ。

 この回、先頭の俊介が四球を選ぶと、梅野の犠打で1死二塁。ここで、七回から右翼の守備に入っていた中谷に打順が巡る。風張に対してカウント2-2から5球目。苦手な内角直球をフルスイングした。詰まりながら力で押し返すと打球は三塁手の頭上を越えた。

 「回ってきたら打ってやろうと。チャンスが少ないですし、自分が打てなかったツケだと思うので。取り返せるように必死にアピールしていきたいです」

 適時打は6月24日・広島戦以来、33打席ぶり。ナバーロの加入にロサリオの復調で、後半戦に入って代打や守備固めでの出場が続く。試合前の練習中。左翼付近で打球を追っていると、金本監督から三塁に呼ばれて直接ノックを受けた。右に左にゲキを込めた愛情ノックだ。中止になった28日には熱心な打撃指導を仰ぎ、ヒシヒシと期待を感じていた。

 九回には1死満塁で打席が回り、バットを折りながら中前に運んだ。「1打席目でホッとして。回ってこなくていいと思ってたんですけど…」。インタビューで明かす心情。スタンドのファンから突っ込まれると「本音なんで、すみません」と笑わせ、頭をかいた。復調の兆しが漂う意地のマルチ安打。結果で定位置を奪い返すだけだ。

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