大山V三塁打で2位浮上 前日1軍復帰の若虎が逆襲の打点!甲子園連敗止めた

 「阪神6-5中日」(4日、甲子園球場)

 劣勢でもあきらめない。虎の意地が詰まった逆転勝利だ。阪神が4点差を追い付き、八回には大山悠輔内野手(23)が右翼へ勝ち越し三塁打を放った。梅野隆太郎捕手(27)も適時内野安打で続いて計2点を奪い、勝利をもぎ取った。甲子園での連敗(1分け挟む)も6で止めた。

 「とにかく、落ちろ!」。その願いはかなった。三塁ベースへ戻ると、大山は両手を軽く叩いた。思わず白い歯がこぼれる。重圧がかかる場面ながら、打席の中では冷静だった。今季初の4点差以上からの逆転勝利。決勝打を放ち、甲子園での連敗も6で止めた。

 八回2死一塁で迎えた第4打席。ここまで快音は響いていない。カウント2-1からの4球目、代走で一塁にいた俊介が好スタートを切った。投球はストライクだったが、視界には先輩の姿を捉えていた。「あそこで1球、見逃せたっていうのも、余裕があったのかなと」。集中力は研ぎ澄まされていた。

 俊介は二盗に成功。カウント2-2となり、5球目の外寄りスライダーをバットに乗せた。右方向への飛球。右翼手が定位置であれば凡打になっていたかもという打球だった。だが、右翼・平田の前進守備は頭に入っていた。「外野が前に来たのが分かったので、その頭を越してやろうという気持ちでいきました。外野の守備位置も見えていたので、自分では冷静だったのかなと思います」と胸を張った。

 今季は鳥谷を押しのけ、「6番・三塁」で開幕スタメンを勝ち取った。開幕戦では菅野から一発も放った。しかし、なかなか調子が上がらず6月22日には2軍へ降格した。

 それでも明るさは失わなかった。ファーム落ちした翌日、2軍戦の試合後に行われた野球教室で、開始前にあいさつした。近くにいたロサリオを指し「今からロサリオ選手がお手本を見せてくれます!」。子供たちは大喜び。自分のことで必死な状況の中、未来のプロ野球選手たちに優しく指導した。

 2軍では10試合で35打数13安打3本塁打、打率・371と打ちまくり、3日に1軍昇格。早速ヒーローとなった。「試合に出れば、チームの代表として勝利に貢献するだけ。あしたゼロからまた始まるので、切り替えて準備していきたい」。勝負強い背番号3が帰ってきた。

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