藤浪、完全復活見えた!多彩な変化球で3イニング連続3者凡退 金本監督も評価

 「交流戦、西武10-5阪神」(3日、メットライフドーム)

 阪神が完敗を喫し、交流戦開幕から2カード連続の負け越しだ。しかし敗戦の中にも確かな光はあった。藤浪晋太郎投手(24)が4月20日以来の1軍登板。六回途中7失点(自責点4)ながら二~四回を三者凡退に抑えるなど、復活の兆しを見せた。金本監督も次回登板に期待を寄せる復帰マウンドとなった。

 駆け足でマウンドを降りる藤浪に、スタンドからは拍手が起こった。5回1/3を投げて6安打7失点で2敗目。結果とは相反に、周囲の評価、印象は上々だった。101球に示した変化。収穫と反省を口にする姿には、確かな兆しを予感させた。再スタートの1敗だ。

 「状態は悪くなかったですし、感触はすごくよかった」。4月20日の巨人戦以来、44日ぶりの1軍マウンド。不運は初回だった。先頭の秋山に粘られ、中前打を許した直後。源田をフォークで遊ゴロ併殺に打ち取った…かに、見えた。だが、この打球を植田がファンブル。秋山には一気に三塁まで進まれた。

 1死後、山川の打席で重盗を仕掛けられて先制を許した。メヒアには左中間へ適時二塁打を浴び、2点目を失った。それでも二~四回は三者凡退に抑える投球。三回は浅村をカットボール、山川を直球で見逃し三振に斬る。フォーク、ツーシームなども含め、変化球を織り交ぜた投球に確かな手応えを得た。

 「いろんな球種を使えましたし、この辺が今までと違うところ」

 降格後、「直球で押し込むだけというのも限界がある」とし、重点的に取り組んだ成果があった。金本監督も評価する。「次も期待できる投球でした」。その上で指揮官が指摘し、本人も反省したのが、六回のマウンドだ。1点差に迫った直後。1死から外崎に左翼線を破られると、斎藤彰を四球で歩かせた。

 ここで打席には代打・森。大阪桐蔭では1学年後輩で、甲子園春夏連覇を成し遂げた元女房役との公式戦初対決だ。球場のボルテージは最高潮に達したが、暴投後に四球を与え、ここで降板となった。「点を取ってもらって勝負どころというか、流れをつかむところで力んでしまった」。ただ、指揮官は負けゆく姿にも希望を見た。

 「走者を気にするとストライクが入らなくなるところを克服できれば。かなり今年は期待できるかなと思う」

 最速は156キロ。今後は一度抹消される予定だが、1軍帯同を続けながら14日・日本ハム戦を見据える。藤浪も次回登板を心待ちにした。「最終回(六回)は反省すべきところですが、直球にもいい感じがあったので。つなげられるようにしたい」。チームの核となるべき右腕が戻ってきた。完全復活まで、あと一歩だ。

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