金本監督、初チェックでドラ2高橋遥を大絶賛 泣く泣くキャンプ2軍スタートも

 阪神は24日、兵庫県西宮市内の甲子園球場室内練習場内で1、2軍合同コーチ会議を行い、2月の春季キャンプ参加選手を発表した。金本知憲監督(49)はこの日初めてドラフト2位の高橋遥人投手(22)=亜大=のブルペン投球をチェックし、左腕の投球を大絶賛。高い潜在能力に期待を寄せた。人員の関係もあって高橋遥は2軍スタートとなるが、キャンプ途中の1軍合流の可能性もある。明るさを前面に出したキャンプで、若手の力を開花させていく。

 期待をかけていたとはいえ、想像以上のボールを見せられただけに金本監督の言葉にも熱がこもる。合同コーチ会議の合間にチェックしたマスコミNGのブルペンで、高橋遥の投球に目を奪われた。

 「高橋がいいよ。これはねえ、いいボール投げますよ。大学時代は変なプレッシャーに負けたりでいいものを出せなくて。薮田(広島)みたいになってくれればいいですね」

 この日1、2軍キャンプの振り分けが話し合われた中、高橋遥は2軍キャンプが決定。ただ、「高橋を連れて行きたかったけどね。ちょっと人数の関係で」と漏らしたのは偽らざる本音。それだけの投球をこの日、見せられたからだ。

 「まだ体があれだけど、潜在能力というのは素晴らしいね。すごいわ。伸び伸び、ど真ん中に回転のいいボールをドーンと。それだけでいいと思う。あれは打てないと思うよ。いい時は続かないらしいけど(笑)」

 高橋遥は亜大時代、4年間でリーグ戦5勝。決して、エースとしてフル回転したわけではなかった。それでもこの日、指揮官が感じた潜在能力に疑いはない。名前を挙げた同じ亜大出身の広島・薮田は大学4年間でリーグ戦わずか2試合の登板だったが、昨季15勝を挙げた。同じようなブレークに期待を寄せる。

 「(キャンプ途中の1軍も)もちろんあります。(可能性を)秘めてますね。あとはメンタルでしょう。ケアというか自由に、少々フォアボールを出してもいいと。『方針その1』の青柳みたいな感じで育ててやりたい。青柳バージョンで(笑)」

 メンタル面をうまく克服できれば、開花の可能性は十分。長い目で伸び伸び育てる。高橋遥に対して考えるアプローチはそのまま、チームの今季のテーマにも重なる。

 「そろそろ明るさから勢い付けていこうや、と。明るさというか勢い的なものをキャンプの練習もそうですけど、シーズンでもベンチのムードとか、暗いよりは明るい方がいいと思うし」

 選手の成長も実感し、これまでの「明るく厳しく」から、より明るさを強調。その中で若虎の力を伸ばし、悲願のリーグ優勝への下地を作っていく。

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