秋山好投に神宮拍手、勝たせたかった…“拙守”に足引っ張られ不運2失点

 「ヤクルト4-1阪神」(2日、神宮球場)

 何とか勝たせてあげたかった。阪神・秋山拓巳投手(26)は七回途中を8安打2失点と粘りの投球を見せたが、わずか1点の援護しかなく敗戦投手となった。バックの拙守も重なり、逆転負けを喫した。首位・広島とは2ゲーム差に広がり、3位・巨人に0・5差まで迫られた。チームにとっても、秋山にとってもここが正念場。チーム一丸で乗り越えてくれ!

 神宮のファンが大きな拍手を送った。勝ち越し点を奪われて降板する投手に対して、異質の光景が広がった。誰も秋山は悪くないことは分かっていた。味方に足を引っ張られても奮闘した姿-。七回途中2失点での交代に、背番号46には大歓声が降り注いだ。

 ミスさえなければ…。完封していたかもしれないと思わせる内容だった。1点リードの二回、2死から中村の飛球を高山が落球。チェンジから一転、2死二塁のピンチを招き「相手がうまかった」と外角低めのカーブを谷内に拾われた。

 これが同点適時打となったが、最少失点で切り抜けた秋山。打線の援護がない中でも、ブキャナンと真っ向から投げ合った。六回には山田の飛球を内野陣がお見合いして招いた2死二、三塁のピンチも切り抜けた。

 しかし七回、1死三塁から代打・大松を二ゴロに仕留めたと思われたが、三走・中村が上本の送球よりも早く生還。続く坂口に左前打を許したところでマウンドを降り、秋山は「七回までは投げ切りたかった」と唇をかんだ。それでも金本監督は「安定したいいピッチングをしているから」と右腕を責めることはない。

 開幕からしっかりと先発の責任を果たし「一気に崩れることはなくなった」と明かす。この日も、高くて傾斜がきつい神宮のマウンドに最初は戸惑った。それでも二回以降はきっちりとアジャストし、好投につなげた。

 先発投手にとってもっとも必要な適応力-。昨季から秋山はプレートの位置をこれまで踏んでいた三塁側から真ん中に変えた。習得したシュートを生かすためだったが、副産物として、両コーナーに投げ分けられる制球力も身に付けた。

 自分に合わないマウンドでも適応し、持ち前の制球力を乱すことなく四球はゼロ。4試合連続無四球と自ら崩れる“スキ”を相手に与えない。敗戦にも「自信にしていきたいと思います」と言った秋山。もはや先発ローテに欠かせない存在だからこそ、勝ちたかった。いや、勝たせてあげたかった。

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