満塁男の梅野、勝負強さ“満開”!!バット短く持って2点適時打で秋山援護

 「DeNA6-8阪神」(12日、横浜スタジアム)

 何とかしたかった。女房役として、秋山に勝ちをつけてあげたかった。2点を追う四回2死満塁、カウント2-2の場面。阪神・梅野はワングリップ、バットを短く持った。そして低めに来た144キロのストレートに、食らいついた。

 「ゴロでもバットに当てればエラーで1点が入るかもしれない。そういう意識でバットを短く持ちました」と梅野。低く鋭い打球は三遊間を痛烈に破っていった。二塁走者の原口も一気に生還し、同点の左前2点打。ここから一挙4点を勝ち越し、金本監督は「梅野にしてもそうだけど、得点圏での打撃というのを続けてほしい」と目を細めた。

 打席の中で見せた必死さ-。バットを短く持つ伏線は第1打席にあった。今永に対し3球三振を喫した直後、ベンチにいた平野打撃コーチから「あんなにバットを長く持っての3球三振はダメ」とカツを入れられた。

 開幕前、首脳陣は若手選手に「追い込まれたら別の競技だと思って対応してほしい」と訴えていた。昨季リーグワーストの三振数を喫した打線からは必死さ、粘り強さが伝わってこなかった。

 簡単に三振すれば相手に与える重圧もなく、味方の士気も上がらない。キャンプ中から密着指導してきた平野コーチは試合中にもかかわらず再度、追い込まれてからの姿勢を諭した。本人も受け入れ、即座に実践した。必死さが実を結んだ同点の2点タイムリー。若き司令塔の姿勢を見たからこそ後続も続いた。

 今季、満塁時での打撃成績はこれで6打数3安打。打率・500、7打点と勝負強さを発揮しており「何とかしたいという気持ちが強い」と明かす。終盤には2つの送りバントも成功させ、6犠打はリーグトップだ。背番号44が打席で、守りで見せる「必死さ」-。それが若きチームに、確かな追い風を吹かせている。

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