金本監督ゲキ薬 高山に代打・中谷「悔しい思いをするのも育成」

 「阪神4-3巨人」(9日、甲子園球場)

 一瞬、ざわついた。巨人2番手の森福に対し、阪神・高山の代打・中谷が告げられた。七回、北條の2ランで同点とし、なおも2死二塁。金本監督が「今、森福に対しては中谷の方が(打てる)確率あるかなということで」と勝負に出た。しかし、中谷は三塁邪飛。勝ち越し点は奪えなかった。

 昨季、高山は球団新人最多136安打を放って新人王に輝いた。オープン戦では4本塁打を放ち、開幕から1番に座ってきた。だが、この打席前までの打率・278、得点圏打率・143の左打者に、FA左腕との勝負の場は与えられなかった。

 「我慢して使い続けるのも育成かもしれないけど、外して悔しい思いをするのも育成の一つだと思っている」。さらなる成長を願うからこそ、指揮官はあえて高山を代えた。

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