ドラ1大山、開幕サードあるぞ!豪州戦で先制二塁打含むマルチ安打

 「WBC強化試合、阪神3-0豪州」(4日、京セラドーム大阪)

 黄金ルーキーの勢いが止まらない。阪神・ドラフト1位の大山悠輔内野手(22)=白鴎大=が5試合連続安打をマークした。二回に左翼線へ先制の適時二塁打を放つと、四回には中前打。マルチ安打で“開幕三塁”を強烈にアピールした。前日の侍ジャパンに続き、WBC代表に連勝した。

 京セラドームに「大山」の大歓声が響きわたる。豪州代表との一戦で、自慢のバットが火を噴いた。最大の目標を「新人王」と話す金の卵が見据える先は、3月31日・広島との開幕戦。レギュラー奪取へ、まだ道のりは長い。だが、着実に近づいている。

 「とにかく振ることに意味があると思っているので。積極的に振りにいこうと思っています。もっと、もっと上げていかないと」

 二回1死から上本が三塁線を破る二塁打で出塁。続く大山は、カウント1-0からの2球目を強振した。打球は左翼線に落ち、二走・上本が一気に先制のホームを踏むと、自身は悠々二塁へ。「振った中の結果だったので良かったです」。両手に残る感触に手応えを感じた。

 四回無死二塁は、変化球に体勢を崩されながらも食らいついて中前打。「一球、一球必死にやっています」。キャンプ序盤は16打席連続無安打と苦しんだが、2月22日の紅白戦で放った“プロ初安打”からは上昇の一途。同日からこの日までの実戦は16打数8安打、打率・500。少しずつ、少しずつ本来の自分を取り戻している。

 3月3日・侍ジャパン戦(京セラドーム)の試合前。一塁ベンチ前でスタンバイをしていると、心臓がバクバクしてきた。スタンドを埋め尽くす大観衆、さらに代表戦独特の雰囲気に緊張感は高まるばかり。このままでは平常心でプレーできない。ルーキーは隣にいた鳥谷に声をかけた。

 「緊張というか…そんな話です。野球のことを話しました」

 一言、二言、言葉をかけてもらうと、肩の力がスッと抜けた。結果が出ず、悩んでいたキャンプ中は主将・福留からの激励に心が奮い立った。初心に立ち返ってもう一度、野球と真正面から向き合おう。攻守交代時の全力疾走は、揺るがない大山のプレースタイル。自分らしく、信じた道を進んでいけばいい。

 「イニング間のダッシュは打球への一歩目につながるので」

 金本監督は、開幕スタメンについて「まぁ打ち続ければないことはないよ」と話し、続けて「振る力、パワーとかスピードが出てきたらもっといいものが出てくると思う」と成長に期待を寄せた。目の前には分厚い、大きな壁が立ちはだかる。だがそれは、乗り越えるためにあるのだ。

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