金本監督、セの灯は消さない!「次はウチが熱くする」

 銅より銀より、金がいい。阪神・金本知憲監督(48)が8日、「(ペナントレースを)熱くしたい」、「一番上しか狙っていない」と可能性のある限り頂点を目指す意気込みを語った。首位・広島と14差の4位でもあきらめない。「何が起こるか分からない」と怪気炎。波乱の主役を張る決意で“超メークドラマ”へ思いをはせた。

 オリンピックイヤーは球界で波乱が起きる。アトランタ五輪の1996年はメークドラマ。北京の2008年はメークレジェンド。国民が世界の祭典に心を奪われる夏、プロ野球は熱くなる。今季のセ・リーグだって例外じゃない。独走する広島に由伸巨人が待ったをかけた。最大11ゲーム離された盟主が前カードで一時、4・5差まで詰め寄った。

 リオに話題が集中する8月。遅れてきた虎だって主役を張る権利はある。4カード連続勝ち越しを逃したヤクルト戦から一夜明け、金本監督は「本当に昨日は悔しかった」と腹の底から吐き出し、こう切り出した。

 「次はウチが熱くできるようにする」

 105試合を経過して残り38試合。3位・DeNAに5ゲーム離された現状を直視すれば、CS圏内へ劇的な追い上げが必要になる。だが虎将は自ら屈辱を味わった昔話を持ち出し、ネバーギブアップを宣言。超メークドラマに思いをはせた。

 「ウチが08年に13ゲーム差を(巨人に)追いつかれたときって、結局、終わってみたら巨人とウチの差はどれくらいだった?メークドラマのときも、終わって見れば6ゲーム差だろ?あの年、カープは(最終順位は)3位だったから」

 岡田阪神が原巨人に大逆転を食らった08年、終わってみれば首位に2ゲーム差の2位。つまり、数字上“15ゲーム”をまくられたことになり、広島が長嶋巨人に11・5差を逆転された96年も最終的にGに6ゲーム離され3位。夏場から一気に“17・5ゲーム”をはね返されたとも言える。

 今季広島との対戦成績は9連敗を含む5勝13敗。鯉のオアシスに甘んじている。前夜、新井の劇的なサヨナラ打で踏ん張った首位・広島に対し、虎の将は牙をむく気満々だ。

 「もうひと波乱、ふた波乱?そうだね。そういう気持ちでいるし、前から言っているように、一番上しか見ていないから。何が起きるか分からないよ」

 次戦の地、広島へ向かう羽田空港の搭乗ゲートで、上昇気流の自軍を鼓舞してみせた。

 「終盤に追いつく試合も多くなってきた。岩貞と藤浪も上がってきた。(広島に)9連敗だっけ。そういう悔しい気持ちを持ちながら、やり返す。投手も打者も、個人個人の気持ちが結集されて力になる。(悔しい気持ちは)もちろん、俺も持っている」

 リオで「野球」に熱くなれない夏だ。まだまだ、ペナントの火は消さない?そう聞かれた金本監督は言った。

 「もちろん!もちろんですよ」

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