金本監督のお願い!呉昇桓よ、残って

 阪神・金本知憲監督(47)が16日、呉昇桓投手(33)に対して「残留ラブコール」を伝えていたことが分かった。メジャー挑戦を視野に15日に渡米したとされる守護神だが、まだ阪神との交渉は継続中で、金本監督の構想でも欠かせない存在となっている。担当者を通じてメッセージを伝えており、残留を信じて右腕の決断を待つ。

 チームの変革を進めても、当然、変えたくない部分はある。さまざまなチーム構成を描く中、金本監督にとって守護神・呉昇桓は絶対に欠かせない存在だ。自身の就任1年目となる来季を、共に戦いたい。そんな熱烈なラブコールは、すでに右腕に届けられていた。

 「今のところは(担当者に)任せているところだけど、(呉昇桓)ありきで計算してるから、なかったら困ってしまう。(メッセージを)送るというか、内々ではね、『頼むよ』と、『残ってよ』とは言ってるけど。(呉昇桓に)言っといて、みたいな」

 何とか残ってほしい。そうでないと投手陣の構想が大きく狂う。勝ちパターンの中継ぎには福原、安藤、高宮らに加えて若手で歳内、さらに起用法は未定だが松田や島本らにも期待がかかる。また、中日からFA宣言した高橋聡の獲得も目指し、陣容は整いつつあるが、全ては呉昇桓がいてこそのこと。そこからの逆算となる。

 昨年から阪神でプレーして、2年連続でリーグ最多セーブを記録。金本監督は共にプレーしたわけではないが、評論家として阪神の戦いを見てきた中で、力強い投球と頼れる存在感は自分の目で十分に把握している。また、周囲からの信頼の声も耳に届いている。

 「彼も熱きハートを持った男らしいからね。(熱さは)マウンドでは出さないでしょ、そういうのはあまり。マウンドでは出してないけど、やっぱり聞くからね。内に秘めたものがあるというのは」

 呉昇桓はメジャー挑戦を視野に入れて、15日に韓国から渡米したと報じられた。ただ、阪神との交渉は継続中だ。今後、右腕が来日するかどうかは未定だが、指揮官も動向を気にかけている。

 報道陣にも「スンファンは日本にもう来ないの?」と逆に尋ねたほど。守護神を語った口調には、来日のタイミングがあれば直接会いにいくこともいとわないような熱さが、常にあった。海を越え、遠く離れていても、必ず思いは伝わると信じている。

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