坪井氏が引退会見 住む家もなかった

 プロ野球・阪神などで活躍し、引退を表明していた坪井智哉さんが18日、神戸市内で引退会見を行った。今季は、米国アトランティック・リーグのランカスターでプレーしていた。

 今季は住む家すら与えられず、ホテル代は自腹。試合中のネクストバッターズサークルで、その日の宿をどうするか頭を悩ませたこともあったという。見かねたチームメートがホームステイ先の家に交渉して、運良くそこに泊めてもらえることがあっても、今度は飼い犬と寝床となるソファを取り合うという壮絶な日々を送っていた。

 引退を決断した時、家族以外で一番最初に報告したのは、大リーグ・ヤンキースでプレーするイチロー。「野球生活の中で一番影響を受けた人物。3、4時間ずっとしゃべっていた」と、思いの丈を打ち明けた。

 引退の最大の理由については「技術的なこと。独立リーグでも試合に出る機会がない自分に限界を感じた」と説明。「諸先輩方の泣きながら引退する絵しか見てないので、僕は淡々といこうと思っていました」と涙は見せず、時折笑顔を浮かべることもあった。

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