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【野球】岩崎を救った能見、岩田の金言

 試合前のグラウンドで選手同士が身ぶり手ぶり話し合うシーンを今季はよく見かけた。冗談をいって笑い合うこともあれば、真剣なまなざしで、言葉を交わす場面もある。こうした日常の何気ない会話の中に、飛躍のヒントが隠されていることがあるようだ。

 春先、阪神の2年目・岩崎優は苦しんでいた。昨季は新人ながら、5勝をマーク。今季は2軍キャンプスタートも、開幕に合わせて、先発ローテに名を連ねていた。だが、初勝利が遠い。苦悩の日々を過ごし、初夏には「修行に行ってきます」と京都を訪れて、いくつも寺院を巡ったこともあった。そんなとき左腕の背中を押してくれたのは、能見と岩田。先輩左腕2人の金言だった。

 能見の「いいときはもっと緩急が使えていたんじゃないか」という言葉で初心にかえり、岩田の「ゴロを打たせたらいいんだよ」というシンプルな言葉に救われた。難しい技術論ではなく、同じ左腕の言葉だからすんなり頭に入り、響いたのだろう。暗く長いトンネルを抜けて、光が差した瞬間だった。

 後半戦からローテに定着した岩崎は、8月に3勝をマーク。優勝を争うチームに加わり「能見さんと岩田さんの言葉が本当に大きかった」と心の底から、感謝した。9月22日には初めて巨人戦(東京ドーム)に先発。黒星こそ喫したが、6回4安打1失点の堂々たる投球を披露した。打者の近くで伸びる直球が巨人打線に通用することを証明すると、ブルペン待機していたCSファーストSでも出番が回ってきた。2イニングを無失点。初のCS登板も難なく抑え、来季へつなげた。

 ここ2年のローテは能見、メッセンジャー、岩田、藤浪が中心。来年、藤浪は22歳だが、能見が37歳、メッセンジャーが35歳、岩田も33歳を迎える。年齢差のゆがみを見ても、25歳岩崎の一本立ちは必要不可欠。今季限りで退任した和田前監督からは「来年は勝ち負けを逆にしろ!」とハッパを掛けられたという。プロ1年目から先発5番手として期待してくれた元指揮官に、来季は初の2桁勝利で応えたいところだ。(デイリースポーツ・杉原史恭)

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