帰ってきた関本!初打席で神様健在打

 「阪神4-5巨人」(10日、甲子園球場)

 阪神・関本の意地と執念が詰まった打席だった。2点を追う八回無死一塁。代打で登場すると大歓声で迎えられた。1軍復帰後の初打席。対する相手は山口だった。

 初球をファウルすると、2球目の変化球にはバットを止めたつもりだったが、判定はスイング。2球で追い込まれた。だが、簡単に終わらないのがベテランだ。3球目、チェンジアップが暴投となり無死二塁。続く4球目、誘いに来たスライダーにグッとバットを止め、5球目の外角直球もきっちり見極めフルカウントまで持ってきた。

 そして6球目、甘くきた高めの141キロをきっちり中前に打ち返し一、三塁に好機を拡大した。自身7月15日、広島戦(甲子園)以来、57日ぶりの安打だ。続くマートンは遊ゴロ併殺打に倒れたが、その間に得点し、1点差に迫った。

 久々の快音にも笑顔はない。「カウントをつくれたので、それは良かったです」とだけ残した。

 背筋痛を訴え出場選手登録抹消されたのは8月6日のこと。8日に登録されるまで約1カ月、戦列を離れた。そこに悔しさが残る。残り18試合。ベテランは経験の詰まったひと振りでチームを勝利に導くつもりだ。

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