藤浪シビれる熱投…でも勝てず3連敗

 「巨人2-1阪神」(20日、東京ド)

 若き右腕の気迫をもってしても、宿敵を止められなかった。阪神は藤浪晋太郎投手(21)が力投したが、1-1の九回無死満塁のピンチを招き降板。最後は守護神の呉昇桓投手(33)が打たれサヨナラ負けした。巨人に3タテを食らい4年連続のカード負け越しが決定。0・5差に迫られた。和田虎よ、ここが正念場や!

 無情の結末はベンチから見届けた。サヨナラの歓喜に沸く巨人ナイン。試合後、ベンチから引き揚げた藤浪は「マウンドに上がった以上、最後まで投げたかったです」と素直な思いを打ち明けた。

 1-1の九回に、力尽きた。先頭小林に死球を与えると、橋本の犠打処理を自ら失策。傷口を広げ1番立岡の右前打で、無死満塁となったところで、降板を告げられた。八回までの球数は137球も自身のミスを責めた。

 「全然いける状態でしたし、コンディションどうこうではない。死球もエラーも自分のミスなので、すごくもったいなかったです」

 2年ぶりにエース菅野と、息詰まる投手戦を演じた。二回に小林の適時二塁打で先制を許したが、四回に同点に追いつくと、互いに譲らない。「相手はいいピッチャーなので、最少失点に抑えようと思っていた」。六回2死一、三塁は村田を空振り三振。八回1死満塁は代打高橋由、村田を連続三振。「勝負どころだったので抑えられて良かった」。窮地を脱するたび、チームを鼓舞するように吠えた。

 「自分はやっぱり、優勝したい。チームもそういう雰囲気になってきた。この3連戦が大事だと思う」

 神宮で3年連続2桁勝利を達成した直後。巨人戦へ向けて、決意表明した。前カードで巨人は負け越していたが「勝負強いので」とそんな事実には見向きもしない。過去の経験から、思い知らされた王者の底力。8回0/3を投げ、7安打2失点。141球、全身全霊でぶつかったが、もうあと一歩及ばなかった。

 巨人の自力優勝消滅をもくろんだ3連戦で、まさかの3連敗。鮮やかな返り討ちに遭い、8月8日以来、2位に0・5ゲーム差に迫られた。5試合を残して4年連続巨人戦負け越しも決定。ライバルに負け越してリーグ優勝したシーズンは80年の球団史で、1度だけ。厳しい現実を突きつけられたが、藤浪は前を向く。

 「シーズンはまだまだある。8月半ばなので、しっかりやっていきたい」。次回の巨人戦は9月8日からの甲子園3連戦。勝負は9月。藤浪が聖地で猛虎の意地を示す。

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