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能見エースの意地!信念の直球満塁脱出

 7回、会沢(手前)を三振に仕留め、グラブをたたく能見(撮影・田中太一)
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 「セCS第1S第2戦、阪神0-0広島」(12日、甲子園)

 阪神が5度目の挑戦で球団初のCSファーストステージ突破だ。先発のエース能見篤史投手(35)が8回無失点で意地を見せれば、九回から後を継いだ呉昇桓投手(32)は来日最長の3イニングを無失点に抑える鉄腕リリーフ。最後は福原忍投手(37)が締めた。

 信念の一球は、揺らぐことなく鶴岡のミットに吸い込まれる。一瞬の静寂を挟み、大歓声が注がれた。「フォークよりまっすぐがいいと思った」。満塁のピンチを背負った七回は鮮やかな見逃し三振でフィニッシュ。能見の力投が東京行きのチケットを引き寄せた。

 「(七回の満塁は)打たれてもいいぐらいで。気持ちとしてはね。(最後は)鶴さんと(考えが)一致した」

 最大のピンチであり、見せ場となった七回1死満塁の場面。まず鈴木誠を三ゴロに打ち取り、会沢を迎えた。2‐2と追い込んでの5球目、フォークもよぎる場面でバッテリーの思いがきれいに重なり合う。迷うことなく内角に放たれた142キロで、手を出させることなく切り抜けた。

 「三回ぐらいまでしっくりこなかったから、四回ぐらいからフォームを変えた」

 8回無失点のゼロ行進。わずかな修正が実を結ぶ。三回まで「(体重が)まっすぐを投げる時に後ろに残っている感じ」だったが、臨機応変の対応で四回以降は七回を除いて無安打。こういった「変身」はもちろん、今季は投球にいくつか変化を施してきた。

 「相手もいろいろ考えてくるから」と過去に行っていた時折、腕を下げる投球に加え、通常のものより2、3キロ球速を上げたスライダーを意図的に投じている。対策を練ってくる相手打線への対応策。ただ、細かな変化を支える土台は変わらない。

 「ウエートとかも自分で考える。本を読んでもそれが自分にとって正解と限らないし」

 今季、自己最多の6連敗を喫した時も芯の部分は揺るがなかった。「それぐらいでルーティンは変わらんよ」。苦しい時も、ブレずに信じた道を進んだ中でのこの日の好投。戦いはまだ終わらない。

 「(巨人は)ペナント1位ですし、がっぷり四つではないですが失うものはない。それぐらいシンプルでいければ」。変えたものと変わらなかったもの。次は敵地、東京ドーム。抱き続ける信念とともに、猛虎の歴史的な戦いに挑む。

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