また背信…呉昇桓が延長十回ルナに被弾

 「阪神2‐2中日」(27日、甲子園)

 快音を残し、白球がバックスクリーンへ一直線と向かう。険しさがにじむ阪神の守護神・呉昇桓の表情が、打球の行方を物語っていた。「自分の中では完全に失投だった」。悔恨の言葉が口をついて出た。

 同点の延長十回。好投のメッセンジャーの後を受け、2番手で登板。簡単に2死を取り、3番・ルナに対してもカウント1‐2と追い込んでいた。だが、投じた153キロの「石直球」が高めに浮く。完璧にはじき返された一打が、バックスクリーンではねた。

 「打者に一番打ちやすい球を投げてしまった」。交流戦で3度の救援失敗。リーグ戦再開までの期間で中西投手コーチとステップする左足の微調整など、フォーム修正にも取り組んだ。それでも、守護神を待ち受けたのは無情な結果だった。

 和田監督は「球自体は悪くないんだが…。追い込んでからの長打だから」と配球面での改善を指摘。中西投手コーチは「(信頼は)変わらない」と右腕をかばった。

 代打・関本の同点打で、負けはしなかった。ただ、それで満足するはずもない。「勝たなければいけなかった」。その言葉を残し、ロッカールームへ消えた呉昇桓。頼みの守護神が不安を残す再スタートとなった。

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