新井“お祭り男”の本領発揮!賞金は…

 「オールスター・第3戦、全パ3-1全セ」(22日、いわき)

 マツダオールスターゲーム2013は22日、福島県いわき市のいわきグリーンスタジアムで第3戦が行われた。第2戦に続くMVPの獲得こそ成らなかったが、阪神の新井貴浩内野手(36)が2安打と気を吐き、西岡剛内野手(28)も1安打。福島県内では初めて行われた球宴で、猛虎戦士が祭典を彩る輝きを放った。

 三塁ベンチから「え~っ!?」と意外な声が上がった。その脇をさっそうと壇上めがけて走っていく新井‐。第2戦のMVPに続き、被災地いわきで行われた第3戦でも2安打の奮闘で敢闘賞を獲得した。「良いプレーを見せられて良かった」。子どもたちの大歓声が、何よりもうれしかった。

 二回1死走者なしで迎えた第1打席で、木佐貫の直球を中前へはじき返した。六回の第3打席では、岩崎の直球をこん身のフルスイングで右中間へ運んだ。惜しくもフェンスは越えなかったが、上段に当たって弾む二塁打でチャンスメークを果たした。

 守りでも五回1死一塁から鈴木が放った一、二塁間を抜けそうな打球を横っ跳びで好捕。素早く二塁へ転送し、封殺してみせた。お祭りの球宴とはいえ、シーズンさながらの全力プレー。1点リードの八回2死二、三塁で迎えた第4打席は「逆にどうしようって。変な感じだった」。打てば文句なしの2戦連続MVPだったが、ミスショットで捕邪飛に終わった。それでも2戦連続の受賞、賞金400万円は“お祭り男”の名に恥じない活躍だ。

 2年前、東日本大震災が起こった年に新井は、いわきグリーンスタジアムを訪れた。選手会主催のイベントを行った場所で、子どもたちに復活した姿を示した。「見てくれてると思うし、いいオールスターだった」。

 ただ、話が“あの話題”へ移ると「俺はみんなにいつも、ごちそうしている!小憎たらしいヤツじゃなく、(今回は)かわいい後輩限定で!」と少しばかり男気を見せつつも、語気を強めた。

 一方、その新井から小憎たらしいと名指しされ、MVPの賞金300万円を後半戦への決起集会に投入するプランを勝手に披露した西岡は無念の表情だ。「賞に絡めなかったのが悔しい。阪神で新井さんだけがMVPを獲ったのが悔しい」。

 新井が敢闘賞でさらに賞金を上積みしたことについては「新井さんの懐には一銭も入らない。すべてチームのためになります」と言い切り、「僕が獲ってもそうします!」とイタズラっぽく笑った。

 そんな2人が巨人とのマッチレースを制するキーマンになる。「しっかり切り替えて後半戦に入りたい」と力を込めた新井。最後まで明るく、球宴を盛り上げた男たちが、8年ぶりのV奪回へ全力を尽くす。

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