マートン連夜の猛打賞!QVCは5割超

 「交流戦、ロッテ1‐7阪神」(23日、QVC)

 4番のバットが熱を帯びてきた。阪神のマット・マートン外野手(31)が5打数4安打の大暴れだ。初回の先制適時打に始まり、三、五、九回にも打てばヒットで、2戦連続猛打賞をマーク。そしてチームは快勝。最大5点リードを追いつかれた初戦ドローの悪夢を一夜で払しょくした。

 もはや相性という2文字では語れない。絶対的な強さを誇り、ヒットを量産していくマートン。QVCマリンで決勝タイムリーを含む2試合連続の猛打賞‐。今季2度目の4安打で2010年の来日以降、QVCマリンでは32打数18安打、打率・563という驚異的な数字をはじきだす。

 初回、2死から鳥谷が左翼線二塁打で出塁。この先制機でマートンは追い込まれながらも、高めに浮いたスライダーを見逃さなかった。きっちりセンターにはじき返す先制タイムリー。続く三回、1死一、二塁での第2打席は、「打てる球が来たら積極的に」と1ボールからの内角直球をコンパクトに右中間へ打ち返した。

 打球は追い風に乗ってグングン伸び、貴重な追加点となるフェンス直撃の適時二塁打。この一打でチームに流れを呼び込むと、五回の第3打席でも鮮やかに三遊間を破った。九回の第5打席でも左前打を放ち、手がつけられない“マリンの鬼”。「自分でも分からない。2試合しかないし、たまたま調子がいい時に来てるのかな」。本人はそう言うが、年が替わっても良いイメージで臨める理由は、来日当初、話題になった“マートン・ノート”にある。

 メモする姿がテレビカメラにとらえられる機会は少なくなったが、チーム関係者は「今も欠かさずにつけてます。初対戦の投手が減ったので、書く量は多くないですが、必ず気づいたことはノートに記している」と明かした。

 来日4年目を迎え、チームの特徴、対戦する投手のイメージはほぼ、頭の中で確立されている。それでも『継続は力なり』という日本の格言を示すように、データとして書き留めることを忘れない。

 遠征に出る際は4年分のデータを必ず持ち歩いている。同関係者が「スコアラーさんのデータと合わせて、試合前に対策を練っている」と語るように、いいイメージは継続し、悪いデータは修正する。その積み重ねが4番の座に恥じない勝負強さ、そしてハイアベレージの秘けつだ。

 敵地での4試合を2勝1敗1分けと勝ち越し、交流戦の勝率5割まであと1勝。敵地で勢いをつけた安打製造機が、最高の形で本拠地・甲子園へ戻ってくる。

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