マートン「ボチボチ」でも今季初4安打

 「阪神11‐3広島」(30日、甲子園)

 快音が止まらない。阪神・マートンの勢いが止まらない。効果的な追加点を叩き出し、価値ある一発で流れを加速させ、チャンスメークもこなした大車輪の活躍だ。新井良と共に並んだお立ち台も慣れたもの。ファンに向けたメッセージは、すべて日本語によるものだった。

 「(4安打は)アリガトウゴザイマス。(3ランは)リョウタサンニシゲキヲウケタホームラン。オオキニ。(状態は)ボチボチデンナ。(今後の調子上昇への期待に)マイニチイッショ。オネガイシマス」

 来日4年目の男は、虎党の「ツボ」を心得ている。それはもちろん打席でも同じ。まずは2点リードの三回に2死一、二塁からの左前適時打で3点目。そして五回、大和と鳥谷の連打で無死一、二塁となった好機だ。追い込まれながらも4球目の直球を左翼席に運んだ。ファンも喜ぶ鮮やかな3ランだった。

 「僕はたくさんホームランを打つようなバッターじゃないので、こうしてホームランを打てて気持ち良かったよ」

 11試合ぶりとなる一発は、自身甲子園今季初アーチ。余韻に浸ることなく、六回には1死一塁からの右前打でチャンスを演出し、七回には左前打で今季初となる4安打を記録した。猛打賞も今季早くも6度目と絶好調だ。

 「正しいスイングができていれば逆方向にも飛ぶ。いいスイングができている」とマートン。左方向への安打だけでなく、六回の右前打のように逆方向への安打が出ていることが、一つの好調のバロメーターであることに変わりはない。手応えはある。

 「(最終的に)数字をどれだけ出せるかという保証はできないけど、自分がコントロールできることをできれば結果は付いてくる。チームに何ができるかを考える。(巨人とのゲーム差は)大事なのは9、10月のシーズン終わりごろだから」

 4打点を稼いだ巨人追撃のキーマン。お立ち台後の取材では「日本語は)アンマリウマクハナイデスガ」と笑った。苦しんだ3年目を乗り越え、スケールアップした4番がチームをけん引する。

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