西岡悔しい「投手を泣かせてしまった」

 「ヤクルト2‐0阪神」(31日、神宮)

 藤浪に白星をつけてあげられなかった。阪神・西岡の顔には、敗戦の悔しさがにじみ出ていた。ファンの声援を受けながら向かったクラブハウスへの通路。「点を取ってあげたかった。投手を泣かせてしまった」と真っすぐ、前だけを見つめて歩み始めた。

 三回の第2打席では、八木に追い込まれながらも低めの変化球をうまく拾って左前に落とした。2点を追う七回2死一塁で立った第4打席は、直球をたたきつけて二遊間を破った。得点には結びつかなかったが、あきらめない姿勢は示した。

 開幕カードで14打数5安打、打率・385。トップバッターとして文句なしの数字を残した。それでも「関係ない。チームが負けてしまったんで」とつぶやいた。藤浪を援護したかったかという問いには「そんなん当たり前でしょ」と語気を強めた。

 個人の成績よりも、チームの勝利を最優先に考える背番号7。白星だけを追い求め、次戦の本拠地開幕戦でも躍動する。

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