淡路島にインバウンドを呼び込め NARUTO人気で「アニメの里」を目指せ

 人気の忍者アニメ「NARUTO-ナルト-」とNARUTOの息子ボルトを描いたアニメ「BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS」の世界観を再現した体験型忍者アトラクション「NARUTO&BORUTO 忍里(SHINOBI-ZATO)」が4月20日、兵庫県立淡路島公園アニメパーク「ニジゲンノモリ」内にオープンする。先駆けて行われたメディア向け内覧会でその全貌が明らかに。関西のインバウンド観光といえば大阪はもちろん、京都や奈良などの歴史的都市が一般的。世界にもファンの多い“NARUTO人気”で、淡路島が外国人観光客にその存在をアピールできるのだろうか?

 「ニジゲンノモリ」はパソナグループが同公園を活用して展開しているアニメパークで、これまで「クレヨンしんちゃんアドベンチャーパーク」「ナイトウォーク火の鳥」等を展開してきた。インバウンドも呼び込める強力なコンテンツとして原作コミック累計発行部数1億4千万部を誇り、世界80カ国でテレビ放映されている「NARUTO」のアトラクション化を働きかけた。

 敷地内に入るとまず木ノ葉隠れの里の5人の歴代里長の顔が彫り込まれた巨大な火影岩(ほかげいわ)に圧倒される。アトラクションは、「BORUTO-ボルト-NARUTO NEXT GENERATIONS」をテーマにした「天の巻」と、「NARUTO-ナルト-」をテーマにした「地の巻」に分かれている。「天の巻」は三階建ての木造立体迷路で、忍としての体力が問われる「うずまきコース」と、知力が求められる「うちはコース」それぞれで試練を乗り越え脱出を図る。「地の巻」は、7カ所のポイントで問いかけられる謎を解決しながら「チャクラのかけら」を集めゴールを目指す。全ての試練をクリアすると、自身の顔が火影岩に映し出される仕掛けが用意されており、入場者を大いに喜ばせてくれそうだ。

 また「木ノ葉隠れの里エリア」では、うずまきナルト行きつけのラーメン屋「一楽」をモチーフにした飲食店が再現され、登場キャラクターをイメージしたメニューも用意されている。またキャラクターの「描きおろし缶バッチ」などオリジナル商品を販売するスーベニアショップもある。

 「NARUTO-ナルト-」のアニメ制作も手掛ける株式会社ぴえろの逸見圭朗常務は「2次元を3次元化するのは難しいことだが、淡路島の自然を織り込みながらNARUTOの世界観が非常に出ていることに驚いた」と話す。パソナグループの南部靖之代表は「NARUTOは世界中にファンが多いアニメ。ストーリーにも発展性があり、今後もアトラクションを増やし、日本の歴史と文化を感じ、発信していただける場にしたい」と述べるとともに、「今後は新たなアニメコンテンツも仕掛け、淡路島を世界に発信するアニメの里にしていきたい」と語った。

 またオープンに合わせ、西日本ジェイアールバスと本四海峡バスが「NARUTO&BORUTO 忍里(SHINOBI-ZATO)」のラッピングバス「かけはしNARUTO号」の運行を4月15日から開始。関西国際空港、大阪国際空港、神戸空港の3空港、JR大阪駅、JR新神戸駅などの関西主要ターミナルとニジゲンノモリ、淡路島を結び、インバウンドを始め淡路島への更なる観光集客に期待が集まる。(デイリースポーツ特約記者・山口裕史)

 

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