イニエスタが絶妙パスでVアシスト 超守備的イランに大苦戦もスペイン初白星

 「ロシアW杯・B組、イラン0-1スペイン」(20日、カザン)

 1次リーグB組は2大会ぶりの優勝を目指すスペインがイランを1-0で下し、初勝利。J1神戸に移籍したMFアンドレス・イニエスタ(34)が決勝点を導いた。ポルトガルはFWクリスティアノ・ロナウド(33)=レアル・マドリード=の2試合連続得点でモロッコに1-0で勝った。モロッコは2敗で敗退が決まった。A組のウルグアイはサウジアラビアに1-0で勝ち、開催国ロシアとともにベスト16進出を決めた。

 2010年W杯王者スペインが薄氷の勝利をつかみ取った。最終ラインに6人を並べ、徹底的に引いてゴール前を固めるイランに大苦戦。切り開いたのはJ1神戸への加入が決まっているMFイニエスタだ。攻撃をリードした34歳の司令塔が、両チーム唯一の得点をお膳立てした。

 懐深いキープからパスを散らし、イランを揺さぶる。0-0で迎えた後半9分、正確なパスで守備網の急所を突いた。中央でMFシルバとパスを交換。巧みなステップとボールコントロールで相手選手をかわし、もう1人引きつけてから優しいタッチの縦パスをゴール前へ。受けたFWディエゴコスタが反転して決めた。

 スペインは開幕直前にロペテギ監督を解任し、イエロ新監督の下で戦う。「誰にとってもいいことではないし、困難を伴うことだ。やるべきことに集中したい」と話していたイニエスタ。中盤を広く動いて長短のパスを出し、リズムを生みだそうと腐心した。

 ただ、先制後は一転して前に出てきた相手の勢いをまともに受け、ピンチを招いた。オフサイドの判定に救われたが、17分にはFKのこぼれ球を蹴り込まれて肝を冷やした。イエロ監督は「タフな試合だった」と何度も繰り返し、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 後半途中で退いたイニエスタ。苦戦を強いられ、ベンチでの表情は硬いままだったが、勝ち点3を獲得した試合後は報道陣に笑顔を見せた。1次リーグ突破へ、そして2大会ぶり頂点へ、背番号6が長い道を歩んでいく。

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