岡崎がザックに異論「オレは勝ちたい」

 「国際親善試合、オランダ-日本」(16日、ゲンク)

 サッカー日本代表のFW岡崎慎司(27)=マインツ=が11日(日本時間12日)、アルベルト・ザッケローニ監督の方針に“異論”を唱えた。オランダ、ベルギー両代表との親善試合に向け、指揮官は「この数試合を勝つのが目標ではない」と、約7カ月後のW杯ブラジル大会を見据えて試合内容を追求する考え。この発言に対し、チーム最多得点を誇る岡崎は「オレは勝ちたい。勝ってW杯への自信にしたい」と、あくまでも勝利にこだわる姿勢を鮮明にした。

 表情は落ち着いていたが、眼光は鋭かった。岡崎は勝利への渇望を訴えるように口にした。

 「オレは…、やっぱり勝ちたい。勝てばもっといい方向に行くと思うし、自信も出る。勝てば余裕が生まれるし、勝てば自信も手に入る。内容について話し合ったりするだろうけど、やっぱり勝って、自分たちのやっていることが少しでも証明されるようにしたい。W杯に向けて、いい自信になるようにしたい」

 チームはパス主体の攻撃を突き詰めようとするあまり、ゴールへの推進力を失った。閉塞(へいそく)感と停滞感。積み上げた自信まで擦り減らしてしまっては…。岡崎はそこに危機感を抱いている。

 「自然とボールをつないでしまうのが日本だと思う。だから、意識して、いろんなタイミングで(相手守備陣の)裏を狙ったりしないと。ボールを失うのを怖がっていたらいけない」

 ザック監督は「結果より内容が大切だという気持ちが強い」などと、結果を度外視してでも試合内容を重視する方針を掲げた。だが、泥にまみれて勝利を追い求める姿勢にこそ、内容が付随する‐。そんな思いが岡崎にはある。

 ゴール前の迫力や強引さ、組織力を結実させる得点力‐。苦境でこそ、岡崎の“反発力”がチームの力になるはずだ。

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