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横浜M大混乱…主力含む大量8人戦力外にサポーター数千人座り込み

大宮戦後、数時間に渡ってスタンドに居残った横浜Mサポーター=横浜・日産スタジアム
 【2010年12月5日の紙面より】

 「J1、横浜M0-2大宮」(4日、日産ス)

 横浜Mは大宮に0-2で完敗。戦力外通告した元日本代表DF松田直樹(33)、MF山瀬功治(29)らのラストマッチを飾れなかった。嘉悦朗社長(55)は、来季後にアジアチャンピオンンシリーズ(ACL)出場権を獲得できなかった場合は二陣する覚悟を涙ながらに宣言したが、数千人のサポーターがスタジアムに居残るなど大混乱となった。

 混乱のるつぼだった。最終戦後のセレモニー。かつてのスター選手、木村和司監督のあいさつさえ「松田コール」にかき消された。嘉悦社長が「来季、ACL出場権を獲得できなければ責任を取って辞任します」と叫んでも変わらない。皮肉なまでに続く松田コールは、クラブへの痛烈なメッセージだった。

 完敗だ。リストラ組のMF清水、河合、山瀬が先発したが、前半39分にCKから先制点を献上。木村監督はハーフタイム、前半に2度の決定機を外した山瀬に代えて17歳FW小野を投入。非常に勝利を目指すが、交代のアナウンスで大ブーイングが起きる異様な雰囲気となった。後半19分には同じく戦力外通告を受けたFW坂田、同39分には松田が出場。だが同48分には逆襲で追加点を奪われ、力尽きた。

 主力を含む8人をリストラ。嘉悦社長は辞任をかけて親会社・日産自動車のリバイバルプランを断行したゴーン最高経営責任者になぞらえ「それぐらいの覚悟で改革をやる。辞任をしないでいいようにやるのがオレのやり方」と話す。複数年契約で合意しえいる木村監督、下條チーム統括部長を置き去りにするかのような宣言だが、「たとえ辞めても、クラブを変革させて引き渡す。矛盾を突かないでくれ」と涙ながらに訴えた。

 試合後は数千人のサポーターが座り込み、約6時間後の午後11時半、マツダとの再契約を求める嘆願書を嘉悦社長に手渡してやっと解散した。FWラドンチッチ、大黒、MF柴崎、DF小林、青山直らの獲得に乗り出すが、スタンドの心のすき間は当分は埋まりそうにない。MF中村俊は「ベテランをたくさん切った翌年に残留争いした、01年のようにならなければいい」と危惧。不退転の、イバラの道が待っている。

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