田嶋JFA名誉会長がFIFA会長選出馬へ 「高潔性取り戻す」現会長への不信感鮮明、無投票での続投阻止へ

 日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三名誉会長(68)が5日、来年3月に予定されている国際サッカー連盟(FIFA)会長選に立候補する意向を電撃表明した。都内でのJFA理事会後、取材に応じた田嶋氏は「勝つとか負けるとかではない。高潔性を取り戻す」と決意。今夏の北中米W杯の騒動を“清算”しないまま再選を目指すFIFAのジャンニ・インファンティノ会長(56)に待ったをかけ、日本人初の立候補に踏み切った。

 全てはサッカー界のため。田嶋氏は決意表明で力強く訴えた。

 「日本サッカーが今まで築いてきた誠実で健全で、そして高潔性のあるものを世界に発信していかなければいけない。今こそ、われわれがずっと守ってきたことがFIFAに必要だ」

 田嶋氏はこの日の理事会で会長選への出馬意思を表明。JFAとして満場一致で、同氏を推薦することが決議された。会長選への立候補締め切りは11月18日までで、JFAを含めた5協会の推薦が必要となる。日本以外への要望はこれからだという。

 動機は現会長に対する不信感からだ。北中米W杯では米国代表FWバログンの出場停止処分に猶予が与えられ、トランプ大統領との関与が疑われた。その他、スポーツにとって大切なインテグリティを軽視する行動に疑問を持ち、7月31日にはFIFA理事として「非常に残念」と声明を発表。10月15日のFIFA評議会でも、現会長に2問の質問文書を送ったが、返答がないままだった。

 期限の18日まで沈黙を続ける現会長に「フェアじゃない」と先週に覚悟を決めた。「今のところ、インファンティノ会長に対抗する方が見えない。選挙をしないで、彼がまたそのまま就くことが最も良くない」と無投票による続投を阻止する。

 JFAの宮本会長らとも相談を重ねた。その宮本会長は、先月のAFC総会で、AFCのサルマン会長が現会長の支持を表明したことを受け同調姿勢を示していたが「それがイコール、インファンティノを支持することを言ったわけではない」と強調。JFA一体として継承してきた「高潔性」を守っていく方針だ。日本を背負って、田嶋幸三が大きな挑戦に向かう。

 ◇田嶋 幸三(たしま・こうぞう)1957年11月21日、熊本県出身。現役時代はFWで、浦和南高から筑波大を経て、日本リーグの古河入りした。日本代表としては7試合に出場、1得点で25歳で引退。大学サッカーのコーチや世代別代表監督などを経験し、日本協会では技術委員長、専務理事、副会長などを歴任し、16年から24年まで会長を担った。アジア連盟やFIFAの理事も務めている。

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