国際サッカー連盟(FIFA)のワールドカップ(W杯)の運営などを担う子会社設立計画について、FIFAの理事を務める日本サッカー協会の田嶋幸三名誉会長は31日、協会を通じてコメントを発表。子会社について「非常に残念。商業的な要素や外部からの影響を受けるべきではない。受け入れることはできない」と反対を表明した。
コメント全文は次のとおり。
「今回のFIFA会長による『FIFAフォワードエンタープライズ』設立の提案について、非常に残念に思います。
FIFAは世界のサッカーの統括団体として、競技を守り、発展させていかなければなりません。
先週閉幕した北中米ワールドカップでの理解しうる説明のなされていないレッドカードの適用延期や、決勝での長いハーフタイムの実施など、競技規則に則って行われるべきサッカーの本来の価値は独立して守られるべきで、商業的な要素やその他外部からの影響を受けるべきではありません。
これまで120年以上をかけ、世界のフットボールファミリーが大切に育ててきたFIFAの競技会に、商業的利益を至上命題とする外部の投資が入ることで、競技のためではなく、利益追求のための決定が優先されることになり得ます。これを受け入れることはできません。
今回の提案は、211のFIFA加盟協会に対して、民主的に、つまり、多数決の原理で決めたいという文書が唐突に送られました。
組織として、FIFAカウンシルでも本質的な議論が行われていないまま、加盟協会の多数決で決定することには憤りを覚え、FIFAカウンシルメンバーとして反対します。FIFAは、世界で愛されるサッカーをいう競技を、健全に成長させる統括団体でなければなりません。
FIFAカウンシルメンバー 田嶋幸三」
子会社設立案を巡っては投資家の参入が過剰な商業主義を招くとの懸念があり、欧州サッカー連盟(UEFA)は計画が取り下げられるまで、加盟全55協会がFIFA主催大会に参加しないと、ボイコットを表明した。