日本サッカー協会(JFA)は23日、都内で理事会を開き、W杯北中米3カ国大会まで約8年間日本代表を率いた森保一監督(57)の続投を承認した。来年1~2月のアジア・カップ(サウジアラビア)までの異例の短期政権。来年3月の国際親善試合からは、2028年ロサンゼルス五輪出場を目指すU-21日本代表の大岩剛監督(54)が兼任し、モロッコ・スペイン・ポルトガルの3カ国共催で行われる30年W杯まで指揮を執る。
2030年W杯までの道筋が決まった。4大会ぶり5度目の優勝を狙うアジア・カップまで森保監督が率いた後は、年代別代表を率いてきた大岩監督にバトンタッチする。この日、取材に応じたJFAの湯川専務理事は「詳細は明日の会見で」と繰り返した。
18年ロシアW杯後から指揮を執る森保監督は、日本代表として初の3期目となる。22年カタールW杯では1次リーグでドイツ、スペインを撃破して16強に導くと、優勝を目標に掲げた北中米3カ国大会では、決勝トーナメント1回戦でブラジルに屈し、ベスト32で敗退した。
JFAでは1日の強化部会、8日の臨時技術委員会において、森保監督の戦いぶりには前向きな意見が多かったという。第2次森保政権は46試合で33勝7分け6敗。山本昌邦技術委員長は「過去最高の勝率。FIFAランキング50位台から17位まで上げてもらった」と手腕を評価していた。
JFAが定める適正要件を満たす二百人の監督候補リストには外国出身者の名前もあったが、コストや意思疎通の点から、日本人指導者が基本路線となった。後任の人事を巡っては「継続と成長」の観点を重要視。今大会で決勝を戦ったスペインやアルゼンチンの指揮官が、年代別代表監督から昇格したA代表との連係性により、強固なチームを作り上げている。その成功モデルに、ベスト8入りしたパリ五輪、ロサンゼルス五輪を目指すチームを率いている大岩氏はこれ以上ない適任といえる。
森保監督は24日に続投会見を開く。異例の半年政権で何を残し、大岩監督にバトンを渡すのか。最後の半年間が幕を開ける。
◆森保 一(もりやす・はじめ)1968年8月23日、静岡県掛川市生まれ、長崎市育ち。長崎日大高を卒業後、当時日本リーグのマツダに入社。後に日本代表を務めたオフト監督に見いだされ、92年に日本代表入り。93年のW杯米国大会予選で「ドーハの悲劇」を経験した。Jリーグ開幕後は広島、京都、仙台でプレー。2003年の現役引退後に指導者へ転じた。12年に広島の監督に就任してJ1を3度制覇。17年に東京五輪代表監督に就き、18年ロシアW杯後に日本代表監督就任。22年カタールW杯、26年北中米3カ国W杯ともに決勝トーナメント進出に導いた。
◆大岩 剛(おおいわ・ごう)1972年6月23日、静岡市出身。清水商から筑波大を経て95年に名古屋へ加入。センターバックとして活躍し、00年には日本代表にも選ばれた。磐田、鹿島でもプレーし、J1通算386試合10得点。11年に現役引退後は鹿島のコーチを経て、17年5月に監督就任。21年にU-18日本代表監督、同年12月にパリ五輪を目指すU-21日本代表監督へ就任し、オーバーエージ(OA)枠を使わず本大会で8強に導いた。同年12月に2028年ロサンゼルス五輪出場を目指す年代別代表監督として再任となった。