「国際親善試合、日本代表1-0イングランド代表」(31日、英・ロンドン)
日本代表は前半23分にMF三笘薫(ブライトン)が得点し、1-0で勝ってイングランド代表から初勝利を挙げた。通算対戦成績は日本の1勝1分け2敗。W杯北中米3カ国大会のメンバー発表前最後の活動となった英国遠征は、1-0で勝ったスコットランド戦と合わせて2連勝。2002年日韓、06年ドイツW杯日本代表の福西崇史氏が分析した。
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日本はたくましくなった。落ち着きがあり、強豪国が相手でも、展開に応じてしっかりとした試合運びができていた。これだけ追い込まれたら慌てることもあるだろうが、理想通りにいかなくても勝ちきったのは、チームとして力をつけているということだ。
得点シーンはカウンターにいくという意思統一、考え方が共有できていた。三笘がボールを取った瞬間、中村が左サイドからいくということでスタートを切っていた。三笘がパスを出した後からも、上田が引き連れていくということ。三笘の後ろには堂安がいるということ。カウンターで点を取りに行くことをみんなが意識してやれていたから、得点が生まれた。
三笘と中村は左サイドで組んでいることもあり、タイミングもばっちりだった。三笘は一人で打開できるすごさがある。左サイドで時間をかけられたり、サポートを待てたり、局面を打開してくれる。彼だからこそできるし、日本の強みである。
後手後手の展開で、理想通りにハイプレスしたときに点が取れればとは思うが、相手はイングランド。ミドルゾーンになったら距離は増えるので、走る選手も必要になってくる。守備も良く、谷口のラインのコントロールはさすがだった。ラインの作り方、鎌田と佐野海の運動量、前での動き方はうまくまとめられていた。佐野海の動きも目を引くものがあり、寄せきる力といい、パスカットの能力の高さといい、レベルが上がってきている。
W杯に向けて、今回のイングランド戦の選手が主に出るというのは、見ていても分かる。スコットランド戦は使っていない選手たちをどうやって使うか、この選手とこの選手が組んだらどうなのか、最後はシステムを変えてとか、試しが多かった。
W杯のメンバー発表前最後の試合だったが、ケガ明けの選手を入れるかどうか悩むだろう。ディフェンスで言えば、渡辺や鈴木淳らが出ている。体調が戻らないようであれば、冨安や板倉らを外すのかどうか。クラブでの活躍次第にはなると思うので、そういうことを考えると本当に悩ましく、難しい。
そしてW杯1次リーグの残る対戦国がスウェーデンに決まった。強くて、能力の高いチームだ。しっかりと分析していくことになる。日本からすると、スウェーデンとポーランドのどちらが良かったとかはないだろう。それよりも理想通り戦えるかどうかだ。
スウェーデンとは2002年5月に対戦した経験があるが、大柄でパワーがあるというイメージ。パワーだけではなく、うまさも兼ね備えられてきた。相手にある程度ボールを持たれながらも、守備をしつつ、守りだけではなく後ろからつないでくる。その辺では日本とよく似ている。
日本がやるべきことは変わらないと思う。押さえるべき人を押さえて、ボールを持てたら堅い守りをどう崩すか。持てなかったらどうカウンターをしていくか。ハイプレスをどうするか。今回もそうだが、試合の中でどうしていくかを決めていくことだ。