サッカーW杯北中米3カ国大会の開幕まで3日で100日となった。昨年7月の東アジアE-1選手権で日本代表に初招集され、1月からドイツ1部リーグ・ザンクトパウリでプレーするDF安藤智哉(27)が、このほど、オンラインでの取材に応じた。J3でプロ生活をスタートさせ、世界最高峰の欧州五大リーグに到達。チームメートから「デンジャー」と呼ばれる身長190センチの大型センターバックが、虎視眈々(たんたん)とW杯のメンバー入りを目指す思いを語った。
夢舞台まで残り100日。安藤は「短いなと、すごく思う」と、率直な心境を明かす。DF陣に負傷者が相次ぐ中、代表入りを懸けた競争は激化。「自チームでしっかり試合に出て勝利すれば、自分の評価も高まる。そこにフォーカスしたい」と、視線はあくまで足元に向いている。
今冬、J1福岡からザンクトパウリに移籍。W杯を意識して環境を選ぶ選手も少なくないが「(W杯は)頭の片隅に置きながら。W杯のためというより、自分の成長のために決断した」と強調する。その言葉の裏には、地道に積み重ねてきたキャリアがある。
地元の愛知学院大からプロ入りを目指すも、届いたオファーは当時J3の今治のみ。「逆にそれが自分の原動力になった」と反骨心を胸に刻んだ。J2大分、J1福岡と一歩ずつ階段を上がり、ついに目標の欧州五大リーグへ到達。エリートではない道のりが、今の強さを支える。
190センチ、88キロの体格を生かした空中戦と対人の強さに加え、武器は相手の動きを先読みしてボールを奪う“予測”だ。昨年7月、日本代表へ初招集された際には森保監督から「予測しながらの守備が非常に高いレベル」と評価された。
各国の代表FWがそろうブンデスリーガーにおいて、予測を重要なテーマに掲げている。ここまでリーグ戦6試合に出場。日本との違いに「本当に縦のスピードが速い。細かなポジション修正をしないと一瞬でやられてしまうレベル」と実感を込める。「足はすぐ速くならないが、予測は自分次第で変われる」と世界仕様に磨き、最強のDFを目指す。
チームメートからは「デンジャー」の愛称も授かった。理由は「不明」と笑うが、そのスケールの大きさからかもしれない。J3からはい上がった男が、世界の大舞台で“危険な存在”となる日が来るか。100日後の開幕へ、挑戦は続く。(デイリースポーツ・松田和城)
◆安藤智哉(あんどう・ともや)1999年1月10日、愛知県豊田市出身。SFC梅坪台、梅坪台中、岡崎城西高を経て愛知学院大に進学。2021年に当時J3の今治に加入。22年にJ3ベストイレブンに輝き翌年からJ2大分でプレー。25年にJ1福岡に完全移籍し、36試合4得点。同年7月には日本代表に初選出され、その後は全活動に招集されている。(9月の米国遠征はケガで不参加)。26年1月にドイツ1部ザンクトパウリに完全移籍。190センチ、88キロ。