史上6校目夏春2冠の神村学園・有村監督 就任12年目で鹿児島実時代の恩師松沢さんに捧げたV 「強い鹿児島を取り戻す」信念達成

 「全国高校サッカー選手権・決勝、神村学園3-0鹿島学園」(12日、MUFG国立)

 史上最多6万142人を集めて決勝が行われ、神村学園(鹿児島)が鹿島学園(茨城)を3-0で圧倒し、初優勝した。鹿児島県勢では2004年度の鹿児島実以来、21大会ぶりの頂点で、昨夏の全国高校総体との2冠を達成した。前半19分にFW日高元(3年)が得点ランキングで単独トップとなる今大会7点目を決めて先制。その後も2点を追加した。鹿島学園は初の頂点に届かなかった。

 試合終了の笛が鳴った瞬間、両手を高く上げた神村学園・有村圭一郎監督(48)。青空を見上げ思いをはせた。「恩師である松沢先生、来ているかなという気持ちでした」。2017年に76歳で亡くなった元鹿児島実監督の松沢隆司さんに捧げた優勝だった。

 選手として74回大会を制した鹿実時代の監督が松沢さんだった。自らマイクロバスのハンドルを握り、鹿児島から長距離遠征に連れて行く姿が印象に残っており「ベースにしたかった」と背中を追ってきた。福岡教育大卒業後、松沢さんに声をかけられて、神村学園の保健体育教員となった。神村学園中の監督を12年間務めた後、14年に同高の監督に就任した。

 学んだのは観察力。選手時代は「よく見られていて、うっとうしかった」と憂いに感じていたが、指導者となってその意味が分かった。「バレていないと思っていることは大概バレている」。選手のささいな変化にも気付くようになった。

 その上で、あえて泳がすこともあった。相手は高校生。指摘するタイミングによっては逆効果にもなりうる。「成長のために考える時間を与える。松沢先生は言うタイミングが絶妙だった」。今年度のプレミアリーグでは開幕から3戦未勝利だったが、助け舟を出さず。4節の静岡学園に敗れ「今だ」と、試合後に異例のハード練習を実施。これが効果的で、今回の優勝を振り返る選手から「一つのターニングポイント」と声が上がった。

 鹿児島県勢として、83回大会の鹿実以来21大会ぶりの3度目の頂点。「強い鹿児島を取り戻す」と掲げた信念を達成した。「鹿児島でがんばってこられた先生方の思いや教えを私が受け継いで、次の世代につないでいきたい」。天国から松沢先生がほほ笑んでいるはずだ。

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