「明治安田Ｊ１昇格プレーオフ・決勝、千葉１－０徳島」（１３日、フクダ電子アリーナ）

　リーグ戦３位の千葉が４位の徳島を下し、Ｊ１昇格を決めた。Ｊ２降格となった２００９年１１月８日以来、５８７９日ぶりのＪ１復帰となった。試合終了の笛がなった瞬間、ＤＦ鈴木大輔は膝をつき涙を浮かべた。

　引き分け以上でＪ１昇格が決まる千葉。前半はボールを保持しチャンスをつくるも得点を奪えず０－０で折り返す。後半に入ってから勝つしかない徳島に押し込まれるが、相手の決定機逸もあり無失点でしのぐ。すると同２４分、右からのクロスをＦＷカルリーニョスジュニオが頭で合わせて先制。これが決勝弾となった。

　試合後、鈴木は「本当に全員がハードワークして、全員のおかげ。引き分けでいいというマインドではなく勝ってくるというマインドで臨んだ。すごくうれしい。機は熟したと思っていた。本当にみんなのおかげ。皆さんおめでとうございます！」と絶叫した。

　降格以降、何度もＪ１の壁にはね返された。２０１２年、１４年のＪ１昇格プレーオフ決勝で敗退。クラブマスコットのジェフィが秋田犬をモチーフにしていたことから“Ｊ２の番犬”と呼ばれることもあった。

　１９年にはＪ２で１７位と過去最低の順位を記録しＪ３降格の危機に直面。２３年に小林慶行監督が就任して３年目、プレーオフ決勝で“３度目の正直”による悲願達成だった。１９９３年のＪリーグ発足時に加盟した「オリジナル１０」の一員が帰ってくる。千葉の復帰により、Ｊ１に２００５年以来２１年ぶりに現存のオリジナル１０（鹿島、浦和、川崎、横浜Ｍ、清水、名古屋、Ｇ大阪、広島、千葉）がそろうことになった。