「ルヴァン杯・決勝、広島3-1柏」(1日、国立競技場)
今季のJリーグ公式戦最多入場者となる6万2466人が詰めかけた一戦で広島が柏に3-1で快勝。前半にセットプレーで3ゴールを奪い、3大会ぶり2度目の優勝を果たした。優勝賞金は1億5千万円。最優秀選手には先制点を決めた広島DF荒木隼人(29)が選ばれた。柏は12大会ぶりの頂点に届かなかった。
最後のクリアボールが飛ぶと、ピッチで歓喜の輪が生まれた。今季のJリーグ最多6万2466人が集まった国立競技場のスタンドは、静まりかえる黄色側と喜びに満ちあふれる紫側で真っ二つ。60クラブの頂点に立った広島のスキッベ監督は「本当にうれしい」と2度目の制覇に充実感を漂わせた。
“飛び道具”3発で相手を沈めた。0-0の前半25分、MF中野のロングスローはぐんぐん伸びると、吸い込まれるようにゴール前へ。186センチの荒木が頭で合わせ、先制のネットを揺らした。同38分に東の鮮やかな直接FKで加点すると、追加タイムには再び中野のロングスローから3点目が生まれた。
MVPに輝いた荒木は「今日は中野の肩がすこぶる良かったみたい」と“投”のヒーローを称賛。普段は中2~3日が続く過密日程の影響でセットプレーの練習機会は決して多くない。だが、今回は中1週間と余裕があり、スキッベ監督は「2日間セットプレーの練習に割くことができた」としてやったりの表情だった。
12、13、15年と広島を3度のリーグ優勝に導いた日本代表の森保監督は「本当にすばらしいクラブになった」と目を細める。自身が指揮を執った約10年前は「勇気を持てなかった」と、クラブの規模感から全タイトルを取りにいくリスクを負えなかったという。当時からクラブは大きく進化。昨年度のクラブ売上高は24年2月に開業した新本拠地エディオンピースウイング広島の影響もあり、前年度からの上昇額がプラス38億円でトップを記録した。
これでクラブ五つ目の主要タイトル。リーグ優勝は絶望的だが、天皇杯、アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)の制覇を目指し、戴冠を重ねていく。