不祥事で前任が契約解除、サッカー協会技術委員長に山本昌邦氏「森保監督にも事前に伝えた」日本代表統括と兼任 W杯見据え、来春交代も検討
日本サッカー協会は20日、山本昌邦ナショナルチームダイレクター(67)が技術委員長を兼任すると発表した。前任の影山雅永氏(58)はパリ行きの航空機内で児童ポルノを閲覧したとしてフランスで有罪判決を受け、7日付で契約解除となっており、後任となる。任期は来年3月末まで。山本氏は都内で記者会見に出席し、「これまでナショナルチームダイレクターとして日本代表の強化に努めてきたが、これからは技術委員長としてさらに(委員会内の)6部会のダイレクターと力を合わせて、この難局をしっかりと乗り越えたい」と語った。
来年にはW杯北中米大会を控える中、強化トップが不祥事で不在になるという異常事態だった。17日に理事会での書面決議で、日本代表を統括するチームダイレクターの山本氏が兼任する形に決定。海外出張先からオンラインで会見に出席した宮本恒靖会長(48)は「日本サッカーの歩みを止めてはいけないとお話しする中で、今までの(活動の)流れを知っていて、代表チームの強化も含めてやっていただけると判断した」と説明した。任期は協会理事らと同じ3月末までとなるが、4月からは新しい技術委員長を迎えることも検討するといい、「そこまではまずいったん山本さんにお願いして、3月(の任期)が終了した後は代表チームのW杯に向かう活動が非常に重要なので、(山本氏には)そちら(ナショナルチームダイレクター)に専念してもらう形を考えている」と明かした。
山本氏は2004年アテネ五輪で男子代表監督を務め、日本代表コーチや磐田での監督経験もある。23年から日本代表を統括するチームダイレクターに就いている。年代別代表の強化や普及・育成に携わる技術委員長も兼任する山本氏は「(日本代表の)森保(一)監督にも事前に伝えて、こういうことになるとお話しした。仕事量が膨大になることは、同じ技術委員会にいたので理解している。代表チームの仕事に関して、今まで以上に全てを注ぎたい。厳しい状況だが、覚悟を持ってこの仕事をお受けした」と決意を込めた。





