「慈善試合、神戸１－３バルセロナ」（２７日、ノエビアスタジアム神戸）

　Ｊ１神戸のクラブ創設３０周年を記念して行われた。神戸は１点を追う前半にＦＷ宮代大聖（２５）がゴールを挙げたが、後半に２点を失い１－３で敗れた。

　スペイン代表ＦＷラミン・ヤマル（１８）らスターのプレーに、満員の２万７４１２人は大歓声。スター集団が魅せる世界屈指のプレーに、満員の客席は魅了された。息をのんで見守る静寂と大歓声が交錯。

　最初にゴールネットを揺らしたのはバルサだった。前半３３分、右ＣＫからのこぼれ球をＤＦのスペイン代表Ｅガルシアが押し込み先制。１－１の後半にはＦＷバルジ、ＭＦのＰフェルナンデスの２点で突き放した。

　しかしリーグ２連覇中の神戸も負けてはいない。前半４３分、ゴール前のこぼれ球をＭＦ広瀬がつなぎ、宮代が右足でゴール左下へ。チーム最多９得点で東アジアＥ－１選手権に選ばれた日本代表ストライカーが、才能を輝かせた。神戸は過去に２０１９、２３年にバルセロナと試合をしたがいずれも０－２。宮代がチームで初めてのバルサ戦得点者となった。バルセロナのハンジ・フリック監督は「彼もいい選手だったと思うが、チームとしていい印象のチーム。ハイプレスのかけ方もよかったし私たちの求めるサッカーができていた」とたたえた。

　主管会社の契約不履行により、一度はバルセロナ側から中止通告されたが、神戸の親会社である楽天との協議で予定通り開催された。吉田監督は試合後「バルセロナ関係者のみなさん、本当にいろいろありましたが、日本に来てくれてありがございました。三木谷会長はじめたくさんの人の力で開催できたので感謝している」と感謝の言葉を口にした。