J1神戸、粘りの交渉実った! 7・27バルセロナ戦は「予定通り開催」と正式発表 中止騒動には「改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪も
J1神戸は25日、中止が騒がれていた27日のスペイン1部・バルセロナとのクラブ30周年を記念したチャリティーマッチを開催すると発表した。リリースで「関係各所との慎重な協議を重ねた結果、予定通り開催させていただく運びとなりました」と記した。
事の発端は24日未明。バルセロナを拠点に展開するスポーツ紙、エル・ムンド・デポルティボなどによると韓国での2試合を取り仕切る会社のゼネラルディレクターが、興行の主管であった日本企業に料金未払いなどの重大な契約不履行があったことを告発し、バルセロナ側が神戸との試合の中止を通告した。
同紙が指す主管の日本企業はRソシエダやスタッド・ランスの提携先で知られる『ヤスダグループ』。中止について神戸は後手に回り、吉田監督も「朝のニュースで知った」と話すほどだった。
それでも、神戸はバルセロナ側と粘りの交渉を続けた。神戸広報によると、時差の関係で同日の夕方からバルセロナ側と試合開催に向けての交渉を開始。日をまたぎながらもバルセロナ側の同意を得た。
問題となっていた未払いの料金は楽天が負担したとみられる。神戸とバルセロナの交渉中にスペイン紙、スポルトは「バルサはすでに日本へ飛ぶ日時を決めている。7月25日午前11時(日本時間=午後6時)、ヴィッセル神戸とのプレシーズン最初の親善試合に臨むため、バルサ遠征隊は日本に向けて飛び立つ」と報じた。未払い金は500万ユーロ、日本円にして約8億6000万円に上ったが、同報道では「直接の主催者ではないにもかかわらず(責任を負っていたのは契約を履行しなかったヤスダ)、楽天は法的な影響を避け、国内でのイメージ悪化を食い止めるために費用を負担することを選択した」と説明している。
予定通りのフライトであれば、スペインから日本への直行便は平均15時間が掛かるとされている。そのため、日本への到着は26日の午前9時前後とみられ、ぎりぎりの調整の中で試合が行われることになりそうだ。それでも、神戸は土俵際の粘りでクラブ30周年の一大イベントの開催を守り切った。
神戸はリリースで「本件につきましては、契約上の問題が発生したことから、楽天グループと協力の上、試合開催の実現に向けてFCバルセロナを含む関係各所との調整を行ってまいりました」と報告。同時に「本試合を楽しみにされているファンの皆さまには多大なるご心配とご迷惑をおかけいたしましたこと、改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
また、26日に予定していたバルセロナの前日公開練習は中止となった。




