川崎V王手 スター軍団アルナスル撃破!GK山口神セーブ光る 長谷部監督「力を100%出すことができた」

 喜びを爆発させる川崎のGK山口瑠伊©KAWASAKI FRONTALE
 後半、家長(手前中央)がチーム3点目のゴールを決め、大喜びの川崎イレブン。右から2人目は長谷部監督(共同)
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 「ACLE・準決勝、川崎3-2アルナスル」(30日、ジッダ)

 川崎がアルナスル(サウジアラビア)を3-2で破り、クラブ初の決勝進出を決めた。FW伊藤達哉(27)のゴールで先制。同点とされたが、MF大関友翔(20)が勝ち越し弾を決めた。GK山口瑠伊(26)も好セーブを見せ、ポルトガル代表FWクリスティアノ・ロナウド(40)ら複数のスター選手を擁する強豪から歴史的な勝利を挙げた。決勝は5月3日午後7時30分(日本時間4日午前1時30分)開始で、アルアハリ(サウジアラビア)と対戦する。

 試合終了の笛が鳴った瞬間、川崎の選手らがピッチになだれ込み喜びを爆発させた。対照的にスター軍団の象徴といえるロナウドは、受け入れがたい現実に首を何度も横に振って涙。チーム一丸で圧倒的な個がそろう難敵を撃破した。

 桁違いな資金力の差を覆した。川崎の総年俸は約30億円で、2億ユーロ(約276億円)超えとされるロナウドの年俸の約9分の1。ほかにもセネガル代表FWマネ、コロンビア代表FWデュラン、クロアチア代表MFブロゾビッチらビッグネームをそろえる相手に対し、ひるむことなく真っ向勝負を挑んだ。

 準々決勝から相手より短い中2日、しかも完全アウェーというハンディを背負い、終始、相手に押される展開だったが、一体感のある攻撃と粘り強い守備で勝利をつかみ取った。日本代表DF高井は「正直、個の部分はチーム全員が負けていたかもしれないが、日本のチームらしく組織的な戦いで勝つことができた」と胸を張った。

 ハングリー精神も光った。昨季J3福島でプレーしていた大関が決勝ゴールを挙げれば、2年前までJ2水戸でプレーしていた山口は1点リードの終了間際にロナウドの直接FKを右足で好セーブ。長谷部監督は「力を100%出すことができた」と歴史的な勝利をつかんだ選手をたたえた。

 クラブ悲願のアジア制覇へあと1勝。Jリーグでは浦和、G大阪、鹿島に続く4クラブ目となる偉業を目指す。「決勝に向けてまたサプライズを起こせるように」と指揮官。勢いそのままに頂点まで駆け抜ける。

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