神戸 2冠王者の底力見せる けが人続出も山川哲史主将「全試合勝利目指して戦う」 8日広島戦
昨季J1と天皇杯を制した神戸が7日、J1で2位の広島と対戦する富士フイルム・スーパーカップ(8日13時35分開始、国立競技場)に向けたオンライン会見を行った。今季初の公式戦だが、主力を中心にけが人が続出。アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)やJリーグを含めた7連戦の初陣は試練の幕開けだが、吉田孝行監督(47)は現有戦力で全試合勝利を目指す強気の姿勢を示した。
リーグ3連覇へ、波乱のスタートだ。キャンプで負傷者が続出し、4日の練習では、昨季11得点のFW宮代、同5得点のMF佐々木ら6選手が姿を見せず。吉田監督は「少し(時間が)かかる選手もいるし、日々の状況を見てっていう選手も。日々流動的なのでなんとも…」と歯切れが悪いことから、復帰のメドは立っていないようだ。
ただ、昨季に過密日程を乗り越えて天皇杯とJ1連覇を果たした経験がチームにとって大きな自信となっている。今季から主将を務めるDF山川哲史(27)は「昨季も天皇杯優勝、Jリーグ優勝できたのは全員の力が合わさってのもの。今シーズンも戦えるメンバー全員で、全ての試合の勝利を目指して戦うことが必要」と力を込める。
苦しい台所事情だが、いわゆる“捨て試合”を作ることは決してしない。昨季同様に、勝利とチーム力の底上げを両立させていく。「どの試合も大事」と指揮官。絶対的WエースのFW大迫、MF武藤を中心に、頼れるベテランがいることも大きい。「今いる選手、フレッシュな選手。試合に臨める選手でしっかりと連戦を戦っていく」と力を込めた。
国立で迎え撃つ広島とは、昨季1勝1分けと勝ち越し。悪い印象はないが、広島は今季、昨季19得点のFWジャーメインや実力者のMF田中聡らを獲得し、より手ごわさを増している。「2チームできるだけの素晴らしいチームができている。そんな中、自分たちがどれだけできるかというのも楽しみ」と吉田監督。王者の底力を見せ、最高のスタートを切ってみせる。