神戸新加入のMFマタ、村上春樹ファン「ノルウェイの森で読書にはまった」「彼に直接会えたら」入団会見
J1神戸が3日、元スペイン代表MFフアン・マタ(35)を完全移籍で獲得したことを発表し、ノエスタスタジアム神戸で入団会見を行った。背番号は64に決まった。
「この国に昔から興味があった。ここにいることを喜んでいる。リスペクトする(元スペイン代表の)旧友、イニエスタ、ビジャが活躍したこのクラブに自分がいられることに大きな期待をしている。交友関係があるボージャン、サンペールからもファン、街に関して非常に素晴らしいと聞いた。リーグタイトルに向け貢献したい。私と家族を歓迎してくれてありがとう。ここでの生活を楽しみにしている」と、抱負を述べた。
レアル・マドリードの下部組織で育ち、2007年、スペイン1部バレンシアでトップデビュー。その後、イングランド・プレミアリーグのチェルシー、マンチェスターUとキャリアを重ねた。スペイン代表では2010年W杯南アフリカ大会では7月に神戸を退団したイニエスタらとともに優勝を果たした。
スター街道を歩んできた名手が初タイトルを目指す神戸に加わったことは大きい。「神戸からオファーがきたときは迷いなく決めた。イニエスタ、ポドルスキら以外にも日本人でも素晴らしい選手が在籍し、この国で文化に触れながら、タイトル争いに加わるのはわくわくして期待感は大きい。自分はこのチームに可能な限り貢献したい。目標に進みサポートしたい」と、優勝を請け負った。
9シーズンに渡ったマンU時代はMF香川真司(C大阪)とも同僚。盟友とはすでに連絡も取った。「彼はすごい高い質をもっている。パスコース、スペースを見つけることにたけていて、同じサッカー感を持っている。自分にも家族にもよくしてくれてた。人として素晴らしい。自分の始めたサッカー以外の活動にも彼も賛同してくれてずっとやりとりはしていた。近く会えたら」と笑顔。23日にはホームで香川の所属するC大阪と対戦もある。「ユニホームを交換したい。試合は僕らが勝利を飾れたら」と、楽しみにした。
日本に憧れた理由の一つに、大好きな小説家・村上春樹の存在がある。兵庫県で育ったことも知っている。「彼が神戸の近辺に生活したのも聞いたことがある。初めて読んだ村上春樹の小説は(海外訳題名で)『東京ブルース』、(日本では)『ノルウェイの森』。読書にはまるきっかけになった。本の中で日本生活、文化の研究もたくさんした。日本に興味を持つきっかけになった。実際、日本にいながら彼の本を読む機会ができたのはうれしいこと。今後、何らかの形で彼と直接会うことができたらうれしい」と、スペインの“ハルキスト”は目を輝かせていた。




