鹿島5連勝 ジーコ魂見せた!鈴木怒りの先制弾 VARで1度は幻「腹が立った」

 前半、先制ゴールを決め天を指す鹿島・鈴木(中央)。手前は呆然とする名古屋のユンカー(撮影・吉澤敬太)
 観戦に訪れたジーコ氏
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 「明治安田生命J1、鹿島2-0名古屋」(14日、国立競技場)

 30年の時を経て不屈の魂は受け継がれる。記念すべき一戦でゴールを挙げたのは、鹿島の誇りを背負うキャプテンのFW鈴木だ。

 前半12分。右からのCKに頭で合わせてゴールネットを揺らす。だが、VAR判定でCK前のポジション争いで、鈴木が相手を故意にブロックしたとして得点が取り消され、CKのやり直しとなった。

 「説明はあったが、よく分からない。ファウルなら分かるが(CK)やり直しだったので、理解できなかった」と鈴木。ただ連勝中の勢いは、簡単には止まらない。前半29分。再び右CKを頭で合わせて先制点を奪った。

 ゴール後は主審をじっとにらみつけて、自らのゴールを誇示。チームメートが間に入って主審から引き離される一幕も「腹が立ったんで」と、いたずらっぽい笑顔で振り返った。

 93年5月16日。キャプテンマークを巻いたジーコがハットトリックを記録し、開幕戦で名古屋に5-0の快勝。ここから常勝・鹿島の歴史は始まった。自身が生まれる前の出来事だが、何度も映像を見た鈴木は「自分の脳にも刻まれている」と話す。その誇りを受け継ぐ男のゴールに、スタンドのジーコ氏(現クラブアドバイザー)も右拳を突き上げ喜んだ。

 5試合連続無失点でのリーグ5連勝。それでも鈴木は「巻き返せたかはシーズンが終わらないと振り返られない」と言う。真の誇りはリーグ制覇でのみ取り戻せる。その時を見据え次の戦いへ臨む。

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