J1神戸に高齢者施設サポーターからエール 参加型プロジェクトで横断幕作成

 「明治安田生命J1、神戸-名古屋」(10日、ノエビアスタジアム神戸)

 神戸が21年1月から実施している参加型プロジェクト「Be supporters!」の活動報告を試合前に行った。

 「Be supporters!」とは高齢者施設の高齢者や認知症の方々など、普段は「支えられる」場面の多い人々が、地元サッカークラブのサポーターになることでクラブや地域を「支える」存在になることを目指す取り組み。サントリーウエルネスにより20年12月より推進され、現在はJ2富山、山口、J1神戸、川崎の4クラブと協働して進められている。

 神戸では現在、花みさき、オリンピア兵庫、海光園(すべて神戸市兵庫区)の3介護施設で30人が参加。入所者が“推し”の選手を決めて神戸を応援している。

 元スペイン代表MFイニエスタに興味を持った高齢者はスペイン語の勉強を始めた。施設から帰宅したがっていた入所者が帰りたいと言わなくなったり、笑顔のなかった高齢者が試合中だけは笑顔をみせたりと、予想していなかった効果が出ているという。

 9月19日の敬老の日に向けてJリーグ10クラブと協働し、下記の通り「人生の先輩からのエール」企画を実施。クラブへのエールを集めた横断幕を作成した。神戸からは3施設で150のエールが集まった。最高齢は107歳。「命つきるときまでサッカーをたのしみなさい」としたためた。

 現在17位と降格危機にある神戸。続々と増えている“人生の先輩”サポーターのエールを受けて浮上を目指す。

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