INAC神戸・京川舞 闘病乗り越え海外初挑戦「私が出るということはすごく意味がある」

 サッカー女子のYogibo WEリーグのINAC神戸からドイツ1部ポツダムへの完全移籍が決定した元日本代表FW京川舞(28)が24日、オンライン会見を行い、初の海外挑戦への意気込みを語った。

 昨年5月に甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるバセドー病と診断されたことを公表し、一時は治療に専念した。今年4月に復帰し、終盤4試合に出場。INAC神戸のWEリーグ優勝に貢献した。

 そして夢だった海外挑戦に踏み切った。12年にINAC神戸に入団する直前にバルセロナに行き、現地で試合を見て練習した。その時から海外への夢は抱いてきた。「闘病生活の中でも難しいかな、これ治るかなとか考えながらでは覚悟が決めきれなかった。だけどちゃんと復帰した後に、同じ境遇になってしまった人たちに新たな道を作るというか、光を照らすというか、私がこのチャンスで(海外に)出るということはすごく意味があるのではないかと思った」と決断を説明する。そして「あとはおばあちゃんになった時に自慢するなら、出ることの方が自慢になるなと思いました」と笑った。

 自身のゴール集を編集した動画を送ったところ、ポツダムから最初にオファーが届いた。「スペインでやってみたいという気持ちもあって。そこで考えたのは試合数のこと。試合数がスペインはすごい多いという部分で魅力ではありますけど、まだ自分の体のコントロールという意味では日本と同じぐらいの試合数の中でやれた方が良いという現実も見た」。現在も検査で通院が続いているが、その環境がポツダムでも継続して整うことも大きかった。「今までの経験の中でけがとか病気とかで向き合った10年間がある分、海外でも何でも来いという感覚がすごいあります」と力強く前を向いた。

 今年4月22日の欧州チャンピオンズリーグ(CL)準決勝第1戦、バルセロナ(スペイン)-ウォルフスブルク(ドイツ)で、カンプノウに女子の試合では史上最多となる9万1648人の観客が詰めかけた。「9万人のスタジアムでプレーしてみたい。ヨーロッパ圏内でチャンピオンズリーグに出たいと思っていました」。初の海外挑戦に欧州を選んだ。

 なでしこジャパン復帰もあきらめていない。「難しい状況とは思いたくないし、サッカーやっている以上、日の丸を背負っていきたいという自分の気持ちはあります」。決意を込めて7月に渡欧する。

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