INAC神戸“突然の監督交代”は「普通あり得ないタイミング」強化部長も覚悟の上

 9月に開幕するサッカー女子のプロリーグ「WEリーグ」に参入するINAC神戸の高橋寿輝強化部長(41)が24日、オンライン取材に応じ、ゲルト・エンゲルス前監督(63)から星川敬監督(44)への交代理由や経緯などを語った。

 22日に突然の監督交代を発表。高橋強化部長は「WEリーグ初年度チャンピオン目指すことを目標とした時に、少しでも勝率を上げた形でシーズンを迎えたかったというのが一番大きな理由」と説明した。

 選手の編成が整った後に監督が決まるのは異例ともいえる。これについては「普通あり得ないタイミングだと思っています」と認める。「WEリーグが9月からということで、3月から開幕のなでしこリーグであれば、たぶんそのままだった。ゲルト(エンゲルス監督)に対して信頼度がなかったとか、不仲だったという部分はない。ただ、開幕が先なので考える時間が多くあった」。WEリーグ開幕まで半年の強化期間があると考えた時、監督交代という選択肢が浮上した。

 昨季就任したエンゲルス監督は夏場に苦戦したが、後半に巻き返し、2年ぶりの2位となった。「よく頑張っていただいたというのが正直な感想」と評価しながら「優勝争いに絡みながらの2位ではなかったので、そのあたりは残念」と振り返った。

 新監督となる星川氏は10年にクラブ初のタイトルとなる皇后杯を獲得。11、12年にはリーグ、皇后杯の2冠を2年連続で達成した。退任後も友好な関係を築いており、コロナ禍の現在、星川氏が欧州クラブで指揮を執るには困難があることもあり、監督という立場でなくとも今季のINAC神戸に迎え入れる方針で話を進めていたという。最終的に監督として迎え入れると決めたのは2月に入ってからだという。

 開幕に向けての補強については新監督と情報交換を進めている。今季補強の目玉となった日テレから完全移籍で獲得した日本代表GK山下杏也加については星川監督の目指すサッカーに欠かすことのできない選手だという。「他のところは指導の中で目指すものを変えていくことはできるけれど、GKのところはすぐに変えられるものではないので、彼女がいるのといないのではやりたいサッカーが大きく変わるねという話はした」と明かす。

 そして「今のメンバーでも優勝狙えるメンバーだとは思っていますが、WEリーグ初年度チャンピオンになるために新たな選手を迎え入れることももちろん視野には入れています」と今後の補強も示唆した。

 監督交代で目指すサッカーの方向性は変わるのか。3月は練習試合を毎週組み「選手の特長をしっかり把握して、去年の映像のデータベースと目の前で見たものを組み合わせ、今いる選手の中で一番最高のパフォーマンスをできるものを作ろうと話をしていました」と星川監督のチーム構築について代弁。昨季から変わるものとして「ハードワークは加わると思います」と予告した。

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