J1広島、新戦力台頭で攻撃力アップ Jサントス、長沼、鮎川らアピール

 6試合で18点。平均3得点という破壊力を見せつけて、サンフレッチェ広島は鹿児島・指宿での2次キャンプを打ち上げた。

 相手は確かにJ2。松本、磐田、山形との3チームを相手に2試合ずつ行った結果ではある。ただ、FC東京がJ2の千葉や京都に合計9失点で敗戦していることを考えれば、チームとしての仕上がりは順調と見ていい。

 守備面を見ても6試合で3失点。ハイプレス・ハイラインでリスクを取ったシステムだが、守備に大きな破綻が見られていないことも収穫だろう。

 得点パターンも増えている。磐田戦での青山敏弘や川辺駿、浅野雄也にドウグラス・ヴィエイラが絡んだ中央突破のゴールは過去あまり見られなかったもの。昨年は苦しんだセットプレーでの攻撃は5得点。前からのプレスから生まれたゴールも3得点とチームコンセプトが浸透していることも結果で裏づけた。

 さらに大きいのは新戦力の台頭。期待のジュニオールサントスは3得点、愛媛から復帰の長沼洋一も2得点と結果を出し、昨年は公式戦出場0だった鮎川峻も2得点をあげた。

 特に鮎川は自身のゴールだけでなく、連続性のあるプレッシングで東俊希や柏好文のゴールを演出するなど、今キャンプ最大の「発見」。2月27日の開幕戦における彼のメンバー入りについて城福浩監督は「十分に選択肢に入る」と評価は高い。

 キャンプらしい走り込みなどはほとんどなく、ひたすらフルコートの紅白戦で戦術浸透に時間をかけた。「このチームのサッカーインテリジェンスの高さを生かす」(城福監督)ために、早くから実戦練習に取り組んだ成果は着実。ただ、まだ公式戦は始まっていない。

 開幕の相手は、分析力に長けた手倉森誠新監督が率いる仙台。広島の新システムも徹底研究し、対策を打ってくるし、ハイラインの裏をつくスピードもある。その手強い相手にキャンプで磨いた力を発揮できるか。そのためにも、サンフレッチェ・ファミリーの「支え」という力が必要だと考える。(紫熊倶楽部・中野和也)

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