カズ現役続行に意欲、来季プロ36年目「もっと試合に出たい」J1最年長出場記録更新

 試合後、斉藤(中央右)と並び記念撮影する横浜FC・三浦(同左)=撮影・高石航平
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 「明治安田生命J1、横浜FC3-1横浜M」(19日、ニッパツ三ツ沢球技場)

 横浜FCの元日本代表FW三浦知良が、横浜M戦で後半終了間際から出場し、自身が持つJ1最年長出場記録を53歳9カ月23日に更新した。試合後には来季の現役続行に意欲を示した。試合は横浜FCが3-1で勝った。コロナ禍で変則日程となった今季は降格がなく、来季のJ1は20チームで争われる。

 最終節のピッチを力強く駆け抜けた。後半45分。背番号11がベンチから姿を現し、両チームサポーターから注がれる万雷の拍手を受けて途中出場。カズは指揮官から「特に指示はなかった。『最後によろしくお願いします』と言われた」と“締め”を託され、必死の形相で前線からボールを追った。

 53歳9カ月23日。自身の持つ最年長出場記録を最後にも更新した。ただ、もはやそこに特別な思いはなかった。「得点を取りたかった。試合出場の機会は自分自身に対して満足していないし、もっと出場してみんなが喜んでくれる場面を一つでも多く作りたかった。これが今の僕の実力」。悔やしさを隠せなかった。

 今季はコロナ禍で約4カ月リーグが中断。「調整は大変だった。動きたくても動けなかった」とカズ。それでも「素晴らしいのは、これだけ観客を集めて開催していること。それは日本人が持っている強さ、規律に尽きる。世界から見ても幸せなこと。誇りに思う」とリーグ組織やサポーターへ感謝した。

 チームは3得点で快勝し“残留圏内”の15位を決めたが、期待されたカズの13年ぶりJ1での最年長得点記録の更新はかなわず。だが、「もっと試合に出たい。もう努力しかない」。キングらしい熱い言葉で前を向いた。

 「今から自分がどのくらいの伸びしろがあるか分からないけど、あきらめず自分にしかできないことを続けていきたいし、挑戦させてもらえるなら挑戦したい」。ジーコの持つ最年長得点記録超えへ、プロ36年目となる来季も戦う姿勢を示した。

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